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【トップインタビュー】「服は必需品ではない」ライザップがアパレル企業を買収するワケ

8/9(水) 13:22配信

Fashionsnap.com

 ライザップグループが今年、新たにジーンズメイトと堀田丸正を買収し、傘下のうち8社がアパレル関連会社となった。自社ブランドを立ち上げるなど新規事業が目立つが、市場規模が縮小しているアパレル業界への参入に勝算はあるのか。創業者でグループトップの瀬戸健社長に聞くと、従来とは異なる考え方が見えてきた。

ライザップ傘下でジーンズメイトが変わる

【瀬戸健 ライザップグループ 代表取締役社長 インタビュー】

ーグループの事業ドメインを「自己投資産業」としていますが、まずこの意味から伺っていきたいと思います。

 まず「人は何が幸せなのか」という考えが背景にあります。戦後の日本や発展途上国にとっては、食べられることや今日生きていくこと自体が幸せだった。ですが生活が豊かになると、他人にどう見られるか気にしたり、自分の存在価値を考えるようになって、生きる意味を見出さないとならない。だから発展途上国に比べて日本人の幸福度数は低いとされていて、ある意味で豊かさや余裕が心の貧困を作っているとも言えると思います。

 同じく物の意味や目的も変わっていますね。衣服は昔、生きるための必需品でしたが、今は生きるために買っているわけじゃない。欲しているのは、自分の価値を高めてくれるものや、人生の価値を実感できるようなことなんです。服も時計もバッグも、必需品から自己投資に変わっているんですね。人は何を求めていて、何が幸せなのか。その考えの先にあるものを全て、自己投資産業として取り組んでいます。

ー美容・健康関連から、今ではアパレル、エンターテインメント、医療分野まで事業領域を広げています。

 最初に事業として形になったのは「豆乳クッキーダイエット」でした。その後に美顔器「エステナード」の会社を買収したんですが、その時は周りから「なぜ?」と言われましたね。でも僕の中では共通点が見えていたんです。お客様はただクッキーを食べたくて買っているのではなく、痩せてきれいになりたいとか、自信を持ちたいと思っている。美顔器も、きれいになりたい、人から認められたいという人が買う。大事なのは「手段」ではなく、求められている「結果」なんです。

ーテレビCMの影響もあって、今では肉体改造のライザップという印象が強いですね。

 パーソナルトレーニングも考え方は同じですよ。トレーニングをしたいのではなく、健康的に痩せたいからトレーニングに通うんです。我々が「結果にコミットする」と言っているのは、お客様から「手段」ではなく、痩せたという「結果」に対してお金を払って頂いているから。もし達成させることができなければ全額返金します。ゴルフや英会話の事業も同じで、上手く打てるようになる、英語が話せるようになる、そういう結果を求めますよね。

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最終更新:8/9(水) 13:22
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