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“究極エンジン“いよいよ導入、なぜマツダはそこまで内燃機関にこだわるのか

8/9(水) 9:00配信

ニュースイッチ

「ほかの真似を決してしない」、「世の中の流れに簡単に乗らない」という軸

 2019年に燃費を従来比で最大20―30%高めた新型エンジンを導入することを明言したマツダ。小飼雅道社長は8日の会見で「内燃機関の徹底的な理想追求を行うことで世界一を目指し、内燃機関の可能性を追求する」とし、電動車両化の流れが加速する中で、内燃機関にかける思いを強調した。

 新型エンジン「スカイアクティブ・エックス」の肝になるのは、「HCCI(予混合圧縮自動着火)」という技術で、非常に薄い混合気をディーゼルエンジンのように自己着火させて、効率的でクリーンな燃焼を可能にする。

 HCCIを実用化段階に進めるために、マツダ独自の燃焼方式「SPCCI(火花点火制御圧縮着火)」技術を開発。従来のガソリンエンジンにおける圧縮着火(CI)の実用化で課題となっていたCIの成立範囲を拡大することで、火花点火とCIのスムーズな切り替えを実現した。

 HCCIは一つの手段で、重要なのはガソリンもディーゼルも燃料をすごく薄くして燃やすこと。すべての領域でHCCIで回せるわけではなく、始動時や高負荷領域は通常燃焼となり、切り替えるのが大変。超高圧縮比にするので通常燃焼でも普通に回せば異常燃焼の嵐になる。今のスカイアクティブエンジンと比較にならないほど課題も多い。

 同技術は自動車業界ではどの完成車メーカーも実用化していない技術だ。低燃費を実現する次世代技術「スカイアクティブ」の第2世代と位置づける。小飼社長は「内燃機関の第2段階」と自信をみせる。独自の燃焼技術により、環境性能と走行性能を両立させ、19年に1車種で採用し、その後、採用車種を広げる方針。

 マツダはトヨタ自動車と資本提携し、電気自動車(EV)の開発を加速させることを決めた。一方でなぜそこまで内燃機関にこだわるのか。

 現在の世界の自動車市場でのマツダのシェアは2%ほど。それを、4年後に5%にまで拡大するわけではない。

 ただし、「シェア拡大をめざさない=向上心がない」ということではない。マツダはシェアを取ることが企業の「目的」になることのリスクを知っているのだ。たとえば、他社の動きに合わせて同じような方向性の製品を世に出し、結果として価格競争に巻き込まれる、といったことだ。

 マツダにも、過去に大幅な値引き策をとった結果、ブランドを毀損し、安売り会社のイメージがつくという苦い経験がある。
 
 マツダはシェア拡大路線から離脱し、独自の道を歩んでいる。既存の「2%」の顧客が心から満足するクルマづくりを進め、他社とは「違う」ブランドを築く方針を固めている。

 内燃機関の理想追求は、「ほかの真似を決してしない」、「世の中の流れに簡単に乗らない」というマツダの大きな軸の上にある。