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家で資金を調達する方法。「リバースモーゲージ」と「リースバック」の違いとは?

8/9(水) 19:50配信

ファイナンシャルフィールド

様々な事情からまとまった資金が必要になった場合に、現在の住まいで暮らしを続けながら資金を調達する方法として、住まいを担保に金融機関から資金を借り入れる「リバースモーゲージ」や不動産業者に自宅を売却し資金を得た後も同じ家を借りて住み続ける「リースバック」があります。

どちらも一定の資金を調達するという点では同じですが、取扱い業者とその仕組みが異なりますので、利用する上での違いを知った上で検討することをおすすめします。

リバースモ-ゲージを利用する上でのリスク

リバースモーゲージは、自宅を担保にして金融機関から融資を受け、亡くなった後にその自宅を売却し、利用した融資を一括返済するシステムです。

そのため、取扱い先は金融機関となり、審査を受けて融資限度額が決まります。

調達できる資金は、担保である自宅の評価額の50%~70%が目安となります。リバースモーゲージを利用すると、生存中は、元本の返済を気にすることなく、毎月利息分の支払だけで済みます。

ただし、担保の評価額は、景気の見通しによって不動産評価が影響を受けるため、不動産の担保割れといった状況もありえます。

また、利息分の支払いは、金利の上昇によって増額しますし、生存している限り払い続ける必要があります。これらは、リバースモーゲージを利用する上でのリスクと考えられます。

リースバックを利用するときに注意したいこと

リースバックとは、銀行から資金を借りて購入した自宅を、不動産業者に売却し、その買い取り業者と賃貸借契約を結び、毎月の賃料としてリース料を支払うことによって、同じ家に住み続けることができるシステムです。

そのため、取扱い先は不動産業者となり、自宅の買い取り価格は業者によっても異なりますが、市場相場の約7割程度が目安になることが多いようです。

この買い取り価格を基準に毎月の賃料が算定されます。不動産売却と賃貸の相場は地域によって異なりますので、近隣の同じ条件の物件と比べて毎月の賃料が高くなることもあります。

また、住宅ローンの残債がある場合には、その金額以上に高い買い取り価格にならないとリースバックは難しいと言われています。

例えば、住宅ローンが3,000万円残っており、住宅の売却額が2,500万円のような場合には、住宅ローンの融資先の銀行は自宅に設定された抵当権を解除する許可を出さないことが考えられるため、通常は売却することが難しくなるからです。
  
リースバックは、契約する不動産会社によって、ローンの残債金額や物件の評価金額など、個々の状況により異なります。事前に相談し、契約内容をよく理解しておくことが重要です。

リバースモーゲージやリースバックは、どちらも自宅に住み続けながら資金を調達する方法ですが、どちらを選択したほうがいいかは、ご家族の希望やライフプランを考慮に入れた上で判断することが必要です。

状況によって判断が難しい場合には、専門家からのアドバイスを受けることをおすすめします。


Text:尾上 好美(おうえ よしみ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
2級キャリア・コンサルティング技能士

ファイナンシャルフィールド編集部