ここから本文です

1934年の時点でアメリカの情報機関がヒトラーについて知っていたこと

8/9(水) 21:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

ハーバード大学教授の米国人精神分析医 ヘンリー・マーリー(Henry Murray)氏の分析によると、史上最も残酷な暴君の1人であるアドルフ・ヒトラーは、子供時代の抑圧された怒りから来る復讐という使命に駆られた精神分裂者だった。

【画像】1934年の時点でアメリカの情報機関がヒトラーについて知っていたこと

1934年、アメリカの中央情報局(CIA)の前身にあたる戦略諜報局(OSS:Office of Strategic Services)はマーリーにアドルフ・ヒトラーの人格分析を依頼し、その行動を予測しようとした。 229ページにわたるこの報告書の中で、マーリー氏はヒトラーを「普通の人間関係を築くことが不可能」な誇大妄想的「完全な人格破綻者」と表現している。

「どんな形の慈悲も人間味のある処遇も、彼に望むことは永遠に不可能だ」とマーリー氏は書いた。

苛立ちに満ちた子供時代の末、ヒトラーはすべてにおいて支配をきかせることに義務感を感じた

子供時代のヒトラーは、小さくて弱々しく、病的な外見に端を発した劣等感による、耐えがたい思いに苛まれていた。

彼はクラスメートと比較して優秀な生徒でない自分を恥じ、学校に行くことを拒否した。

母親はクラスから脱落するのを許すことで彼を宥(なだ)めた。

「彼は一度として手を使った作業をせず、一度として運動を楽しむこともせず、オーストリア軍の徴兵制度においては、永遠の不適格者として(徴兵を)拒否された」とマーリーは書いている。

ヒトラーは「獣の強さ、腕力、容赦のない支配と、軍事侵略」を崇拝することで、自身の不安感をなんとか操作していた。

性的な面においてもヒトラーは、相手を辱め、虐待する「完全なマゾヒスト」と表現されている。

ヒトラーの“怒り”はエディプス・コンプレックスに起因

子供の頃、ヒトラーは両親が愛し合う姿を目撃したことがある。それが、母を愛し、父を憎悪する性質の原因(の1つ)となったのでは、とマーリーの報告書はいう。

ヒトラーは父を尊重し、その態度はむしろ卑屈なくらいだったが、その実、父親を、暴君的厳格さと不当な仕打ちで家族を支配する者として敵視してもいた。報告書によると、ヒトラーは父親の男性的な力を羨ましく感じており、母親の失われた栄光を再構築するべく、父親を辱めることを夢見ていた。

16年の間、ヒトラーは大志のかけらも、競争の気配すら見せることはなかった。なぜなら父親が死んだ後、まだ新しい敵を見つけられていなかったからだ。

1/3ページ