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「夢を見ているようでした」 72歳で人生初の“深海”へ、水中写真家・中村征夫の挑戦

8/9(水) 12:00配信

AbemaTIMES

 不思議な生物たちが生息する“深海”。人類にとって未知なる場所で、「もう1つの宇宙」とも言われている。

 その深海に今回初めて挑んだのが、水中写真家の中村征夫(いくお)さん、72歳。世界中の海を撮り続けて50年、中村さんは様々な瞬間を切り取ってきた。その先にはいつも命の営みがあった。

 中村さんが捨てきれなかった夢が“深海への冒険”だ。海洋研究開発機構「JAMSTEC」が世界に誇る有人潜水調査船「しんかい6500」で、その夢は現実になった。72歳で初めての深海に潜る挑戦に『けやき坂アベニュー』(AbemaTV)は迫った。

水中写真を独学でスタート

 中村さんは19歳の時に水中写真を独学でスタート。1988年に「第13回木村伊兵衛写真賞」、1998年に「年鑑日本の広告写真’98優秀賞」、2007年に「第26回士門拳賞」を受賞してきた、水中写真の第一人者として知られている。水中写真を始めたきっかけは川や湖によく潜っていたことで、「当時コンパクトな水中カメラがあって、懸命にシュノーケリングしながら(撮っていた)。潜りも全然できなかったので、見よう見まねで何とか上から撮っていたが何も写っていなかった」と当初の苦労を語る。

 40年以上潜るなど、“東京湾を撮ること”はライフワークだと話す中村さん。「東京湾は撮るとはまりますよ。生き物も多いし、その意外性が面白い。外洋性の魚は少ないのでライバルが少ない。襲われる確率が少ないから、自分たちは良いところで住んでるなって(思っていると思う)」と語る。

 今回、中村さんが初めて深海撮影を行った場所は、深海の聖地と言われる静岡県の駿河湾だ。世界でも有数の水深を誇る駿河湾は、岸に近いところから急激に深くなる海で、富士山の湧き水が流れ込むことによって栄養豊富で多様な生物が生息しているという。

 中村さんは、「(駿河湾は)浅いところで潜って写真を撮っていても、深海生物のアンコウとかどんどん上がってくる。(深海生物と)出会う確率が高いので、この深海はどうなっているんだと。その世界が見たくて見たくて」と駿河湾への思いを語った。

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最終更新:8/9(水) 12:09
AbemaTIMES