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広島M33、90年巨人超え最短27日に最速V予感

8/9(水) 7:53配信

日刊スポーツ

<中日1-1広島>◇8日◇ナゴヤドーム

 Vロードがはっきりと見えた。広島が中日16回戦(ナゴヤドーム)で投打に粘り強さを発揮して、今季4度目の引き分けに持ち込み、優勝へのマジックナンバー「33」をともした。マジック点灯日としては、80年と16年の8月24日を抜いて、球団史上最速。昨年よりも15試合早い点灯にも、緒方孝市監督(48)は泰然自若を貫いた。緒方カープは1歩1歩、優勝への道を進む。

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 1点を争う展開でも、緒方監督はベンチの隅に腰かけ冷静にタクトを振った。打つべき手はすべて打ち、延長12回の末の引き分け。先発野村が粘りの投球で最少失点にしのぎ、菊池と丸が突破口を開いた。8回以降は中継ぎ陣が奮闘した。節目の試合で輝いたのは、同監督がチームの中心と認める選手たちだった。

 試合後は「(野村は)粘ってくれた。前半ヒットを打たれてピンチの連続の中で、終盤7回まで投げてくれた。その後を受けた中継ぎ陣も頑張った。野手陣もみんな頑張ってくれた」と、ねぎらった。今季4度目の引き分けで、優勝へのマジックナンバー33を点灯させた。

 就任3年目。緒方監督は負ければ「俺の責任」と言い、勝てば「選手たちがよくやってくれている」と言い続ける。ベンチの座り位置も選手が思い切ってプレーできる環境を意識する。「なるべく選手の視界に入らないところに。監督が視界に入ると気になるだろう」。あえて選手の視界から外れた。

 現役時代は「一匹おおかみ」で職人気質の選手が集まるチームで己を磨いてきた。今のチームカラーとは正反対。「個人的には物足りないところはあるよ。でも、それでいい。1つの色に染めようとは思わない。チームの色は毎年変わる。今年はタナキクマルの世代が中心。彼らが作る空気がチームの空気」。時代の流れ、チームの変化に合わせたチーム作りが、球団2度目の連覇を達成させようとしている。

 粘って引き分けに持ち込み、今季初めてマジックがともった。いつものように選手をたたえた緒方監督。ただ、優勝マジックに関する質問には、足早にバスに乗り込み無言だった。頂点に立つまで油断はしない。以前「マジックのことを考えることはない。マジックがついたのにすぐ消える、優勝できない、というのはよくある話。1つの負け、1失点、もっと言えばワンプレーで大型連敗するリスクはある」と引き締めていた。頂点にたどり着くまで、勝負師の表情は崩さない。【前原淳】

 ▼広島に優勝マジック33が点灯。2位阪神は残り45試合に全勝した場合、98勝44敗1分け、勝率6割9分。広島は残り41試合のうち阪神戦8試合に敗れても、他カードで33勝すれば96勝43敗4分け、勝率6割9分1厘で、阪神を上回る。2位以下の5球団に自力Vがなくなり、広島にマジックが出た。現日程での最短Vは8月27日。

 ▼広島は80年に残り43試合でM35を点灯させたが、M点灯日としては80年と16年の8月24日を抜いて球団最速。昨年はM点灯後に12勝2敗の好成績で、2リーグ制後では90年巨人の9月8日に次いで2番目に早い9月10日にV決定。昨年より16日早くM点灯となった今年は、90年巨人の最速Vを抜けるか。

最終更新:8/9(水) 8:07
日刊スポーツ