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羽生、五輪へ勝負曲『陰陽師』復活!「もちろん連覇」/フィギュア

8/10(木) 7:00配信

サンケイスポーツ

 【トロント(カナダ)8日(日本時間9日)】フィギュアスケート男子で66年ぶりの冬季五輪2連覇を目指す羽生結弦(22)=ANA=が、平昌五輪開幕まであと半年を迎え、練習を公開。平昌五輪シーズンのフリーに、映画「陰陽師」の音楽を2季ぶりに使用すると発表した。ショートプログラム(SP)も2季ぶりにショパンのピアノ曲「バラード第1番」を用いることを決めており、SP、フリーともに再演となる異例の戦略で五輪2連覇に挑む。

 なじみある笛や太鼓の調べが流れる。歴代五輪メダリストで出身者の名前が壁に刻まれたトロントのホームリンク。右の人さし指と中指を立て、胸の前にあてた羽生が中央にたたずんだ。映画「陰陽師」の楽曲を使って安倍晴明を演じる和風プログラム「SEIMEI」がよみがえった。

 「あのシーズンが終わった瞬間に決めていた。今季へ温めておいた。何より、自分でいられるプログラムです。必然として結果はついてくる」

 あのシーズンとは、2015-16年。フリーで史上初の200点超えなど世界歴代最高得点を立て続けに塗り替え、銀盤の歴史に名を刻んだ1年だ。今春の世界選手権で223・20点をたたき出し、自身が更新するまでは歴代最高を記録していた好相性のナンバーで五輪連覇に挑む。

 再演と言っても演技構成の水準は段違いだ。2季前は4回転ジャンプが2種類3本だったが、新たなプログラムでは3種類5本。特に基礎点が1・1倍になる演技後半に3本を組み込む。高難度の構成となるが、「(再演でも)『またか』と思わせない演技をしたい。一つの攻めを完成させたい」と羽生。日本時間で平昌五輪開幕まで半年を迎えたこの日、集まった80人超の報道陣に披露するように複数の4回転ジャンプにトライした。

 自信には訳がある。オフシーズン。座学でスケートと向き合い続けた。人間工学、医学、倫理学。進化のヒントを得ようと、あらゆるジャンルに手を伸ばした。ときには自身のジャンプを数式に当てはめ、物体に回転を生じさせる力の性質を表す「運動モーメント」を分析。「どこを切り取っても『羽生結弦はうまいな』というスケーターを目指している」。表彰台の頂点を目指す向上心が22歳を突き動かす。

 ショートプログラム(SP)では、14-15シーズンから2季連続で使用し、15年に世界歴代最高をマークしたショパンのピアノ曲「バラード第1番」の再演を発表済み。五輪でSP、フリーともに過去のプログラムを実施するのは異例だ。

 二つの勝負曲で、自身が持つ合計330・43点の世界歴代最高得点の更新とディック・バトン(米国)以来66年ぶりの五輪V2に挑む。「もちろん連覇したい。(強みは)全部です」。初戦は9月20日開幕のオータム・クラシック(モントリオール)。絶対王者が、いよいよ平昌ロードへ踏み出す。