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7歳で早世した鳥取の文学少女・田中千鳥を映画で再評価

8/10(木) 7:55配信

産経新聞

 ■生誕100年に合わせ19、20日に県内で上映

 自然や身の回りを素直な目で見つめた詩を数多く作りながら、わずか7歳で生涯を閉じた鳥取県出身の田中千鳥(1917~24年)。今年の生誕100年に合わせ、千鳥の世界を再評価しようと短編映画「千鳥百年」が制作された。全国に先がけ、19、20日、県内で記念公開される。

 千鳥は気高郡正条村(今の鳥取市気高町)生まれ。5歳で自由詩を作り始めた。体が弱く7歳で早世するまで、40編の詩をはじめ、作文、日記、お話などをつづった。

 山陰初の女性新聞記者とされ、作家としても活躍した母、古代子(こよこ)は娘の早すぎる死を悼み、創作を「千鳥遺稿」としてまとめている。

 「千鳥百年」を制作した映画監督、田中幸夫さん(65)は10年ほど前、再版された同書などを読む機会があり、千鳥の創作に感銘を受けて映画の構想を温めた。「幼い千鳥は、先入観のない目で見たままを詩にした。それが深く、余韻のある文学にしている」

 その映像化にあたり、この1年ほど、大山、岩美町、弓ケ浜半島など鳥取県内をロケ。「千鳥は何を見ていたか。何に感動して詩を書いたのか」を求め、シンプルで深みのある詩に感応する風景や被写体を探した。それは時に、虫食いの葉っぱであったりもしたという。30分間の映像に、千鳥の詩十数編の朗読、スウェーデンの伝統唱法・キュールニングで「千鳥百年」を構成した。

 映画は、19日に琴浦町生涯学習センター、20日に米子ガイナックスシアター、倉吉交流プラザ、鳥取市総合福祉センターさざんか会館で上映。入場料500円。来春、東京や大阪などで公開を予定している。

最終更新:8/10(木) 7:55
産経新聞