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<札幌>北の映像ミュージアムが存続の危機

8/10(木) 10:13配信

毎日新聞

 北海道を舞台とした映画やドラマにまつわる資料などを収蔵・展示する札幌市中央区の「北の映像ミュージアム」(小檜山博館長)の存続が危ぶまれている。入居する「さっぽろ芸術文化の館」が施設老朽化で閉鎖されるが移転先が見つからないためで、ミュージアムの関係者は「このまま閉館させるわけにはいかない」と話している。【安達恒太郎】

 ミュージアムは道内の映画ファンを中心に集ったNPO法人「北の映像ミュージアム」によって2011年9月に開館し、これまでの来場者は5万8000人を超えた。

 映画評論家で00年に亡くなった竹岡和田男さんの集めた資料や関係者などが寄贈した映画のフィルムや脚本、ポスターなど約5万点を所蔵。映画監督の黒澤明さんの直筆の手紙や道内の映画館で使用されていた35ミリ映写機といった貴重な品も展示され、観光客が立ち寄ることも多い。

 道内で撮影された作品を紹介する「北海道ロケ地マップ」作成や北海道ゆかりの作品の上映会、監督や映画評論家を招いてのトークイベントを定期的に開いており、約20人のスタッフが無償で支えている。

 だがミュージアムによると、さっぽろ芸術文化の館は18年9月の閉館が決まった。札幌市中心部からのアクセスの良さを考慮しつつ、展示スペースの広さを確保できるような移転先はまだ見つかっていない。

 NPO法人の佐々木純理事長は「北海道は国内で有数の映画のロケ地。資料を保存・展示する意義は大きい」と強調。一方で「開館から6年でようやく軌道に乗ってきたところだったが、タイムリミットがある。このまま移転先が見つからなければ、休館や閉館も考えなければいけない」と険しい表情を見せる。

 広報担当の新目七恵さんは「展示品には市民が寄贈されたものもあり、道民に育てられたと言っても過言ではない。映画ファンたちの交流の場にもなっており、なんとか継続していきたい」と話している。

 ミュージアムは入場無料で午前10時~午後6時(月曜休館)。

最終更新:8/10(木) 10:38
毎日新聞