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東芝 次の焦点はメモリ売却

8/10(木) 7:55配信

産経新聞

 東芝の平成29年3月期決算の有価証券報告書(有報)の監査は、PwCあらた監査法人との意見の隔たりで暗礁に乗り上げていたが、「限定付き適正意見」という落としどころに着地する見通しとなった。ただ、上場廃止リスクを払拭できたわけではなく、依然、不安要素は残る。東芝メモリを売却し、来年3月までに債務超過を解消できるかが次の焦点になる。

 「今までは、どこまでも沈む不信感があったが、そろそろこれ以上沈まないことを示したい」。東芝関係者が語った期待は現実になりそうだ。限定付き適正意見が出る見通しとなり、懸案の決算をめぐる問題には一定のめどがつく。

 PwCあらたは、東芝の米原発子会社ウェスチングハウス・エレクトリック(WH)の巨額損失をめぐり、過去の会計処理に「誤り」があるとの見解を示し、29年3月期決算の有報に「不適正意見」を付す可能性もあった。

 そうなれば、東京証券取引所による上場維持可否の審査に悪影響を与えるほか、資金繰りを支える銀行団も融資継続の妥当性を問われることになり、東芝は一層厳しい立場に立たされかねない。

 一方で、PwCあらたが不適正と結論付けるのも、損失の修正額を具体的に示す必要があり、ハードルは高い。このため、不適切な事項が一部にはあるものの、会計上の誤りとまではいえないと判断して、限定付き適正に落ち着いたとみられる。

 しかし、東芝の上場維持は、なお予断を許さない状況が続く。不正会計で東証から内部管理体制の審査を受けており、改善したと判断されなければ上場廃止となる。2年連続の債務超過の解消も、めどは立っていない。

 東芝メモリ売却は反対する米ウエスタンデジタル(WD)との係争に解決の糸口が見えず、産業革新機構を中心とする「日米韓連合」との契約が宙に浮いたままだ。

 売却後、各国の独占禁止法の審査が半年以上かかるだけに、WDとの係争解決を含め手続きを急ぐ必要がある。

最終更新:8/10(木) 7:55
産経新聞