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ターゲットは深夜族! ヒートアップするマクドナルドとタコベルの戦い

8/10(木) 12:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

ファストフード業界では、配達サービスをめぐる競争がヒートアップしている。それを加速させているのが、ライドシェア・サービスだ。

【画像】「タコモード」は、紫色の電飾が印象的。配達サービスというより、イベントだ。

米マクドナルドは7月26日(現地時間)、同社が6大陸、47カ国で営業中の7800以上の店舗で、配達サービスを開始したと発表した。同社はUberEatsと提携、2017年1月からアメリカ国内で配達サービスを開始したばかりだが、現在このサービスは国内の25%以上の店舗で導入されている。

「顧客はワン・クリックで生活することに慣れきっている」とマクドナルドのCEO、スティーブ・イースターブルック(Steve Easterbrook)氏はBusiness Insiderに語った。

一方、タコベルの配達サービスはこれからだ。過去にはUberEatsのような第三者企業との提携を試験的に行ったこともあるが、同社幹部はデリバリーサービスの実施を他社に任せることはできないと考えている。

「業務委託によるサービスでは、求められているスピード感を提供できない」とタコベルのCEO、ブライアン・ニコル(Brian Niccol)氏は4月にBusiness Insiderに語っている。

その代わり、同社は7月27日、「タコモード」のテストを開始した。これはLyftの乗客がボタンを押すと、ドライバーがタコベルのドライブスルーへ連れて行ってくれるという新機能だ。午後9時~午前2時まで利用できる。

この「タコモード」のテストは、7月27日~29日、8月3日~5日の期間、カリフォルニア州オレンジカウンティで行われる。2018年にはアメリカ全国へサービスを拡大する計画だ。

マクドナルドとタコベルのアプローチを比較してみると、両社の違いと共通点が浮き彫りになってくる。

アメリカ国内でおよそ1万4000店舗を展開しているマクドナルドは、その店舗数の多さから、商品が冷めてしまう前に配達することができる。

「店舗を頻繁に利用する顧客の75%近くが、文字通り3マイル(約5キロメートル)圏内にいる。これは、できたての商品を迅速に届けるのに理想的な環境だ」とイースターブルック氏は、25日の投資家とのやりとりの中で述べた。

同社によると、配達にかかる時間は平均して30分以内だ。

一方、タコベルの店舗数は約6500とマクドナルドの半分以下で、顧客が自らドライブスルーで購入しない限り、時間通りに、確実に商品を配達することは非常に難しい。

タコベルの「タコモード」は、同社が打ち出す「ライフスタイルブランド」というイメージ戦略の一部でもある。

ドライブスルーに注文する以外にも、「タコモード」は車内用のカスタムメニューや無料のDoritos Locosタコスを提供。車もタコスをテーマとしたデザインで、新しいタコスの購入方法というより、体験を売ろうとしている。

それに比べ、マクドナルドとUberEatsの提携はより利便性を重視したもので、ストロボライトに装飾されたドライブスルー・アドベンチャーというよりも、ピザの配達サービスに近い。

とはいえ、ファストフード・チェーン離れの進むアメリカで、マクドナルドがデリバリーサービスを活用し、人気を取り戻そうとしていないわけではない。26日には「グローバル・マックデリバリーの日」と称し、配達注文した顧客を対象に、オリジナルグッズの配布を行った。

2つの企業に共通しているのは、いわゆる「深夜族」をターゲットとしていることだ。マクドナルドによると、同社の配達注文の60%は夜に入る。タコベルのサービスにいたっては、午後9時~午前2時の時間帯のみで、狙いは明らかだ。

Foursquareのデータによると、タコベルの顧客の14.8%が午後10時~午前4時に店舗を訪れているとQSRマガジンは昨年10月に報じた。深夜族による売り上げは、マクドナルドでも11.1%を占める。

イースターブルック氏は言う。「顧客を取り戻す大きなチャンスだ。まだまだ、これからだ」

[原文:Taco Bell and Lyft take on McDonald's and Uber in the fast-food delivery battle (YUM, MCD)]

(翻訳:まいるす・ゑびす)

最終更新:8/10(木) 12:10
BUSINESS INSIDER JAPAN