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「到底理解できぬ」核禁止不参加 国を非難 長崎原爆72年平和宣言

8/10(木) 10:00配信

西日本新聞

 長崎に原爆が投下されて72年を迎えた9日、犠牲者を追悼する平和祈念式典が長崎市の平和公園で開かれ、被爆者や遺族ら約6300人が投下時刻の午前11時2分に黙とうをささげた。田上富久市長は平和宣言で、核兵器の製造や保有など全てを禁じる核兵器禁止条約の交渉会議に参加しなかった日本政府の姿勢を「到底理解できない」と非難。核保有国や「核の傘」の下にいる国々に、核兵器に依存する政策を見直すよう、勇気ある行動を求めた。

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 平和宣言は、例年と異なり原爆投下後の惨状を後回しにして、核兵器禁止条約に冒頭から分量の半分近くを割く異例の内容。田上市長は条約採択を「被爆者が長年積み重ねた努力が形になった」と評価し、「ヒロシマ・ナガサキ条約」と呼びたいと歓迎。一方で核保有国は条約に反対している現実を踏まえ「『核兵器のない世界』にたどり着く道筋は見えていない」と指摘、条約に実効性を持たせることができるかが人類に問われているとの認識を示した。

 米国の「核の傘」に依存する日本政府は、唯一の戦争被爆国として核兵器保有国と非保有国の橋渡し役を明言しているが、具体的な行動を起こしていない。田上市長は宣言で「一日も早い(条約)参加を目指し、核の傘に依存する政策の見直し」を要請した。

 安倍晋三首相はあいさつで「真に核兵器のない世界を実現するために、核兵器国と非核兵器国双方に働き掛けを行うことを通じて、国際社会を主導していく決意だ」と述べたが、広島での式典に続き長崎でも条約には言及しなかった。

 被爆者団体は式典後の安倍首相との面会で、条約不参加に強く抗議した。

 式典には過去2番目に多い58カ国から大使らが出席し、このうち核保有国は米国、ロシアなど6カ国。昨年8月からの1年間で死亡が確認された3551人の死没者名簿4冊が納められ、奉安者は計17万5743人となった。

 爆心地に近い浦上天主堂(長崎市本尾町)では午後8時すぎ、約千人の市民らがたいまつを掲げ、原爆で首から下を失った「被爆マリア像」とともに平和公園を目指して街を練り歩いた。

=2017/08/10付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞社

最終更新:8/10(木) 15:06
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