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ブータン王国はインドのおかげで“幸せ“? 国境めぐってインド・中国両軍が睨み合い

2017/8/10(木) 16:25配信

AbemaTIMES

 “幸せの国“ブータンを巡って、中国とインドの両軍が1か月以上も睨み合っている。

 事の発端は今年6月、中国とブータンの係争地であるインド国境に近いドクラム高原で、中国の人民解放軍が道路建設を始めたことだった。

 この地域の国境線はもともと複雑で、ブータンと中国は「現状維持」との合意を交わしていたが、今回ブータンは中国に対し「領内で道路建設を行ったことは直接の条約違反だ」と抗議。ブータンの安全保障を担っているインド軍がドクラム高原に展開、中国との睨み合いが始まったのだ。インドの動きに対し中国政府は「インド軍が撤退しなければこの状況(緊迫状態)は回復しない」(中国外務省・耿爽報道局長)との声明を発表している。

 過去にも中国とインドは国境を巡って大規模な軍事衝突をしている。1950年に両国の対立が表面化し、1962年に大規模な軍事衝突に発展。1970年代には散発的に衝突し、1980~90年代は両首脳が訪問するも現在まで国境問題は解決していない。

 9日放送のAbemaTV『AbemaPrime』は、中印それぞれの専門家を招き、問題の背景を探った。

■中国に真っ向から対決姿勢を挑んだインド

 問題の渦中にいるブータンは、国民の97%が「幸せ」と答える、“世界一幸せな国“として知られている。人口はわずか77万人ほどで、面積は九州と同程度。経済成長を追い求めるのではなく、国民がいかに幸福であるかを実現しようとしている。

 そんなブータンの“幸せ“を支えているのがインドだ。ブータンはほぼすべての物を隣国のインドから輸入している。また、1949年、両国は友好条約を結び、ブータンの外交は2007年までインドの助言を受けていた。そのため、今もブータン国内にはインドの軍事顧問団が駐留し、軍事支援をしているのだ。
 
 この点について、インドの軍事や外交に詳しい未来工学研究所の長尾賢氏は「インドの領土でバングラディシュとネパールに挟まれている地域の幅は17kmくらい。東京-横浜間が27kmと考えるとすごく細い。この部分を中国に取られると、インドは真っ二つになってしまう。そこでブータンを含む周辺の国々に“インドが守ってあげる“というメッセージを発することで、自分たちの国境を守ることができているという関係になっている」と説明する。

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最終更新:2017/8/10(木) 16:25
AbemaTIMES