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沖縄セルラー、ICTでイチゴ栽培へ 植物工場だからできるメリットは?

8/10(木) 9:30配信

沖縄タイムス

 沖縄セルラー電話(湯淺英雄社長)は9日、沖縄県大宜味村役場で記者会見を開き、村塩屋の企業支援賃貸工場で情報通信技術(ICT)を使いコンピューターで管理しながら無農薬のイチゴ「美ら島ベリー」の栽培を始めると発表した。工場は11月に完成予定。実に触ると傷みやすい特性があるため、県内で初となる完全密閉型の栽培設備を導入する。来年5月には収穫量30トンを見込み、年間売り上げ5千万円を目指している。

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 植物工場の敷地面積は約1300平方メートルで、5段式の水耕栽培設備を整備する。村の湧き水を利用して、約2万株を栽培する。

 イチゴ栽培には、昼夜の温度差が必要で、亜熱帯気候の沖縄では年間を通した安定的な生産が難しいとされる。そのため室温の調整をはじめ水、肥料の量などをコンピューターで管理。一連の技術は、県外でイチゴの大規模室内栽培を手掛ける日清紡ホールディングスから提供を受ける。

 イチゴの果実は傷みやすいため、通常は農薬の使用回数も増える。密閉型の設備導入で収穫まで人が触ることがなくなり、無農薬栽培も実現できる。

 イチゴを選んだ理由について湯淺社長は、県産イチゴが市場に出回っていないことを挙げ、「工場栽培なので、気温や気候に左右されず、年間を通して安定したイチゴ栽培が可能。県産イチゴを市場に普及させたい」と話した。

 同席した大宜味村の宮城功光村長は「大宜味産のイチゴとして、シークヮーサーに続く新たなブランドになれば」と期待した。

 同社は、南城市でICT技術を使った植物工場を稼働し、スマートフォンで栽培環境を管理できる家庭用水耕栽培キットも販売している。今回のイチゴ栽培はICTを使った植物栽培事業の第3弾となる。

最終更新:8/10(木) 12:20
沖縄タイムス