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Anly新曲「北斗七星」会ったことのない兄を思う

8/10(木) 7:38配信

日刊スポーツ

 今年1月、松坂桃李(28)の主演ドラマ「視覚探偵 日暮旅人」エンディング曲「この闇を照らす光のむこうに」で注目されたシンガー・ソングライターAnly(アンリィ=20)が、出会ったことのない兄への思いを込めた新曲を発表した。9日に発売されたシングル「北斗七星」。透明感ある歌声が印象的なバラードで、どこかで自分を見守ってくれている存在への思いを歌っている。

 Anlyは沖縄・伊江島で生まれた。幼い頃から不思議に思うことがあった。1年に1度、自分の知らない誰かの誕生日を家族が祝う日があった。小5の時、母親に尋ねた。「天国にいるお兄ちゃんをお祝いしているのよ」。生後間もなく亡くなった兄の存在を知った。「悲しい、寂しいというより、きょうだいがいるんだという、うれしさが大きかった」。島に1人っ子は少なく、学校からきょうだい仲良く帰っていく級友たちがうらやましかった。だから「その時から全然寂しくないというか、どこにいても1人でいても、見守られているというか、温かい気持ちになれました」。

 そんな気持ちをどうにか表現したい。歌を作ってみたいと思った。いろいろな曲を作っていく中、ついに「北斗七星」が完成した。16歳の時だった。18歳で歌手デビューする前、那覇市内などで行ったライブで歌った。曲に魅了されたファンから「いつCDになるの」と何度も聞かれた。歌の力を感じた。

 CD化にあたり、アレンジは一切加えなかった。自分を支えてくれるスタッフも理解してくれた。「この曲だけは何も変えたくないってずっと言っていて、それを周りの人も大切にしてくれた。自分が温めたというより、周りが温めてくれた感じです」。感謝を強く感じている。

 歌うたびに、かみしめるフレーズがある。

 <歌詞>悲しみだって変えてみせよう 今日を生きる意味に

 「お兄ちゃんが生きて育っていたら、私はこの世にいないかもしれない。だからこそ、私が生まれた意味や、お兄ちゃんの分の命も受けながら生きてるんだってことを歌うたびに思い出します」

 10月に過去最大規模となる全国ツアーを行う。ツアータイトルは「北斗七星」で8都市を回る。最終日は沖縄だ。「どこにいても見守ってくれるお兄ちゃんがツアー名になり『好きなことやりなさい』と言ってくれている感じがします」。【杉山理紗】

 ◆Anly(アンリィ)1997年(平9)1月20日、沖縄生まれ。13年に那覇市でライブを見た音楽関係者にスカウトされ、高校卒業後の15年に上京。同年シングル「太陽に笑え」でデビュー。同曲はフジテレビ系ドラマ「サイレーン 刑事×彼女×完全悪女」主題歌に。今年3月発売の「Anly+スキマスイッチ=」名義のシングル「この闇を照らす光のむこうに」は日本テレビ系ドラマ「視覚探偵 日暮旅人」のエンディングテーマ。

最終更新:8/10(木) 7:38
日刊スポーツ