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二つの大震災経験 “最小レスラー”9月凱旋試合

8/11(金) 11:01配信

神戸新聞NEXT

 神戸市垂水区出身で、東北拠点のプロレス団体「みちのくプロレス」(岩手県滝沢市)所属のレスラー、のはしたろうさん(35)=本名・野橋太郎=がデビュー15周年を迎え、9月に神戸である記念大会に出場する。神戸と東北で、二つの大震災を経験。神戸ではプロレスに励まされ、東北では傷ついた人たちをプロレスで元気付けた。「成長した姿を地元で見せたい」とリングでの恩返しを誓う。(初鹿野俊)

 子どもの頃からプロレス好きだったのはしさんは伊川谷北高校(神戸市西区)を卒業後、憧れの世界へ。メキシコ修行中の19歳でプロデビューし、2004年にみちのくプロレス入り。“元祖日本最小レスラー”を自称し、159センチの体を目いっぱい使ったひたむきなファイトで人気を集める。

 11年の東日本大震災発生時は盛岡市内で仕事中だった。家族と夜中まで連絡が取れず、不安な気持ちで避難所の一夜を過ごし「阪神・淡路大震災を思い出した」と振り返る。

 同時に頭に浮かんだのは、変わり果てた街並みにショックを受けた阪神・淡路の時にプロレスの試合や雑誌を見て勇気が湧いたこと。「立ち向かう勇気を、今度は与える側に」と、東北の避難所でチャリティー試合に出場した。楽しそうな被災者を目にし、改めてプロレスが持つ力を実感。13年以降、神戸で凱旋(がいせん)興行を開き、収益の一部や会場募金を寄付するなど東北支援を続けてきた。ただ、岩手県釜石市など沿岸部では現在も興行ができない。「全てが元の状態に戻るのは厳しい」と痛感している。

 それでも思う。「あきらめないことを教えてくれたのはプロレス」。体の小さな自分が体格の大きなレスラーに挑む姿が誰かの力になる。そう信じて、トレーニングに打ち込む。

 記念大会は9月10日午後1時から、神戸サンボーホール(神戸市中央区浜辺通5)で。前売り券あり。みちのくプロレスTEL019・687・2431

最終更新:8/11(金) 12:09
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