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女性に人気「紙バンド」 富士のメーカー、独自製品で積極発信

8/11(金) 11:00配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 バッグやかごなどを作る手芸用素材として全国の女性に人気上昇中の「紙バンド」を生産している富士市内の2社が、お茶カフェとタッグを組んだ販売やブックカバーなど独自製品の販売を相次いで始めた。紙バンドの一層の認知度向上を目指す。

 紙バンドは、1本1本の紙ひもをのり付けした帯状の素材。約20年前に手芸用生産で先鞭(せんべん)をつけた植田産業(富士市)によると、米袋用の縛りひもが始まり。篠田和子さん(82)=愛知県=、船岡和夫さん(70)=新潟県=ら紙バンド手芸の先駆者が登場し始め、色、幅(紙ひもの本数)、形状を増やした。現在、主要メーカーは同社と紺屋製紙(同)、望月加工紙(同)、望月紙工業(静岡市清水区)など県勢が占める。

 愛好者の9割が女性という。当初は50代~70代が中心だったが、インターネット交流サイト(SNS)での作品紹介の機会増や手芸品売買サイトへの出品者増を背景に最近は30代まで広がっている。

 「フェイスブックで見たらかわいい。手軽にできそう」。紺屋製紙は4月、マル覚渡辺製茶(静岡市清水区、渡辺美保子社長)の煎茶カフェ内で販売を始めた。会社員西子明美さん(45)は同カフェによる投稿写真を見て体験会に初参加した。

 「蛙屋」ブランドで2012年から店頭とネットで販売している紺屋製紙は14年、手芸スペースを設け、飲食と一緒に楽しめる「カミレオンカフェ58」を富士市内に開業し、売り上げは倍増した。静岡市進出は、自ら紙バンド手芸を楽しむ渡辺社長との共同企画だ。流通事業部の原田知博さん(54)は「静岡県から紙バンドを世界中に発信したい」と話す。

 「パピエス」ブランドで販売し、本社に作家らの常設作品展示場も持つ植田産業は7月20日、初の独自製品としてブックカバーとティッシュボックスを発売した。都内のライフスタイル展などへの出展を通じ、手芸用だけでなく幅広い用途提案を受けていることから製品化に踏み切った。

 企画営業部の若尾文也さん(31)は「紙バンドが、もっと暮らしになじみ、寄り添うことができる存在になりたい」と意気込む。

静岡新聞社