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東芝、内部管理体制の審査も焦点

8/11(金) 7:55配信

産経新聞

 東芝が平成29年3月期の有価証券報告書に関し監査法人から内部統制に不備があると指摘されたことは、日本取引所自主規制法人が進める内部管理体制の審査に暗い影を落とす恐れがある。上場廃止リスクを抱えた綱渡りは今後も続く。

 東芝株は27年に発覚した不正会計問題を受け、内部管理体制に問題があるとして東京証券取引所から「特設注意市場銘柄」に指定され、今年3月には上場廃止の恐れがあることを知らせる「監理銘柄」にも指定された。東証から上場管理などを委託されている自主規制法人が東芝の内部管理体制の改善状況を審査した上で、上場維持か上場廃止かを実質的に判断する。

 今回、監査法人は東芝の米原発事業の巨額損失の会計処理に関して「内部統制の不備が認められる」と指摘した。内部統制監査の不適正意見は東証の上場廃止基準に抵触はしないが、自主規制法人は東芝と監査法人の双方の主張を確認し、不適正意見が付いた原因や背景を調べることになる。監査法人の主張に分があるとみれば、内部管理体制の審査に悪影響が生じそうで、この点での上場廃止リスクは残ったままだ。

 米原発事業の巨額損失の引き金となった米ウェスチングハウス・エレクトリックは経営破綻し連結対象から外れ、東芝はリスクを遮断したと説明する。ただ、巨額損失を招いた構図の再発防止策は機能しているのか、ほかに数多くある海外子会社へのリスク管理は有効なのかも焦点となる。

 東証関係者は「東芝の内部管理体制や経営管理能力がきちんと改善したのかどうかに着目して(上場維持か上場廃止か)判断することになる」と指摘する。

 最終的な結論が出るのは今秋以降になりそうだ。JPXの清田瞭(あきら)最高経営責任者は7月28日の記者会見で、「審査しなければならない項目や範囲は非常に広く、相当時間がかかる」との見方を示していた。(森田晶宏)

最終更新:8/11(金) 8:12
産経新聞