ここから本文です

渋滞車内でエコノミークラス症候群? 夏のロングドライブ、注意したい脱水とその対策

8/11(金) 7:10配信

乗りものニュース

車内の乾燥と、窓からの輻射熱に注意

 お盆休みの帰省ラッシュやUターンラッシュ、行楽地の行き帰りの渋滞など、夏場はなにかとロングドライブになる機会もありますが、実はその車内に、恐ろしい健康上の危険が潜んでいるかもしれません。

【図】2017年、お盆休みの高速道路渋滞予測

 済生会横浜市東部病院 周術期支援センターの谷口英喜センター長によると、そうした渋滞中の車内において、「気づかないうちに脱水状態になってしまう」可能性があるといいます。その結果、「エコノミークラス症候群(旅行者血栓症)」を誘発することもあるとか。

 エコノミークラス症候群とは、長時間同じ姿勢で座っていた結果、足が圧迫されてうっ血状態となったことで生じた血栓が、肺の血管に詰まって呼吸困難などを引き起こす疾患です。夏場のロングドライブと脱水状態とエコノミークラス症候群のあいだに、どのような関係があるのでしょうか。谷口さんに話を聞きました。

――そもそも、渋滞中の車内ではなぜ脱水状態になりやすいのでしょうか?

 エアコンによる車内乾燥や、輻射熱(ふくしゃねつ。太陽光による熱)による体熱への影響などがあるからです。車内は狭い空間ですから、空気が乾燥すれば、背中や尻を除いて、汗をかいてもすぐに蒸発してしまいます。

 人間の発汗には、暑いときや運動中にかく汗のほかに、不感蒸泄(ふかんじょうせつ)と呼ばれる、皮膚の潤いを保っている汗などがあるのですが、エアコンで乾燥した車内は、皮膚の熱を奪い乾燥させてしまうため、不感蒸泄が増えて脱水状態につながるというわけです。体重60kgの健康な成人の場合、不感蒸泄は1日に900mlに及び、体温が摂氏1度上がるごとに、15%増える(1035ml)といわれています。目に見えない汗だからといって、決して少なくない量です。

 また、クルマの前後左右の窓から入ってくる輻射熱を浴び続けることも、体温を上昇させ脱水状態を招きます。このような状況に加えて、渋滞中は乗車する人たちがトイレに行く回数を減らそうと、水分を控えることもあり、こちらも脱水状態を招く形となります。

1/2ページ