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<護送車衝突死亡事故>旧式2点ベルト着用、車両は99年度購入 仕様や移送方法課題 佐賀

8/11(金) 10:54配信

佐賀新聞

■護送車の仕様や移送方法課題

 唐津署の護送車と大型トレーラーが佐賀県小城市の国道で正面衝突し、護送中の容疑者が死亡、4人が重軽傷を負った事故を受け、護送車の仕様や移送方法が課題に浮上している。容疑者が座っていた最後列中央のシートベルトは肩がけの3点式ではなく、腰を左右2点で締める旧来タイプ。これで固定され、手錠と腰縄を着けた状態で上半身を強く揺さぶられ、首の骨を折った可能性がある。事故の直接的な原因は護送車が中央線をはみ出したためだが、車両の更新を含めた運用の見直しも求められそうだ。

■容疑者、頸椎骨折で死亡

 小城署によると容疑者の死因は頸椎(けいつい)骨折で、上半身が前方に振られて後ろに戻った時か、前のシートなどに頭をぶつけた際に首に負担がかかったとみている。

 着用していたシートベルトは2点式だった。国土交通省自動車局の担当者は「肩掛けの3点式のシートベルトと違って上半身を拘束できず、前に傾くのを抑えられない」と指摘する。

 護送車内で容疑者や被告が座る場所は、運転席から離れた最後列中央が慣例だ。この位置のベルトを巡っては、2012年7月以降に製造する定員10人未満の乗用車の場合、3点式を設置するように車両の保安基準で義務付けられている。これを受けて警察庁が13年度以降に購入した護送車は、最後列中央のベルトが3点式になっている。

■事故車は99年度購入

 県警の護送車は本部と各署に計19台ある。定員は全て10人以下で、3~4列シートのワゴン車だ。12年度以前に購入した車両が17台で大半を占め、これらの最後列中央のベルトは2点式とみられる。最も古い車両で1997年度に購入、今回の事故車両は99年度に購入したもので、エアバッグもついていなかった。

 警察庁会計課によると、警察車両の買い換えの目安となる平均使用年数は、パトカーで6年、護送車は13年。護送車は、昼夜休みなく走り続けるパトカーより長持ちする分、古い車両の割合が多くなっている。

 今回の事故では、護送車を運転していた職員が重傷で、容疑者の両脇に座っていた警察官も重軽傷を負った。両脇の2人は衝突時、前方のシートに飛ばされている。容疑者の逃走を防止するためベルトの着用義務が免除されており、こうした運用を継続するかも検証が求められそうだ。

 護送車が中央線をはみ出した原因は依然として不明で、県警は負傷した関係者の回復を待って事情を聴く。監察課の中原和久次席は安全運転の徹底を内部で呼び掛けているとした上で「搭乗者の安全確保に向けたハード面の対策も検討する必要がある」と話している。

最終更新:8/12(土) 9:55
佐賀新聞