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甲子園では先攻後攻どっちが有利?強豪校監督の戦略とは?

8/11(金) 17:00配信

VICTORY

先攻を取るか、それとも後攻か。短期決戦、負けたら終わりのトーナメント制の甲子園では、様々な要素が勝敗に関わる。そのうちの一つが、試合前に決まる先攻後攻の「攻守の順番」だ。本命不在、大混戦の今年の甲子園、勝敗を分けるのは“細部”かもしれない。 (文=大利実)


夏の栃木大会7連覇を果たし、史上7校目の甲子園連覇を目指した作新学院だったが、初戦で盛岡大附(岩手)に敗れ、甲子園を去った。

序盤は理想的な展開だった。「先攻」を取り、1回表に「先取点」を奪う、作新学院の必勝パターンだったからだ。

作新学院の戦い方には大きな特徴がある。
この7連覇中、夏の栃木大会(2011~2017)と夏の甲子園(2011~2016)を合わせて計62試合戦っているが、そのうち41試合で先攻を取っているのだ。春夏甲子園で見ても、2007年の小針崇宏監督就任以降、25試合中21試合で先攻。これほど先攻の確率が高いチームも珍しい。

小針監督が掲げる野球は「攻撃野球」。攻める姿勢を前面に押し出し、低迷していた名門を見事に復活させた。
「先に攻撃をして流れをつかみたいという考えから、先攻を取れるときは取るようにしている。先攻を取れれば、気持ち的にも攻めることができます」(小針監督)

昨夏の甲子園では5試合中4試合が先攻だったが、小針監督がポイントに挙げたのが初戦の尽誠学園、1回表の攻撃だった。無死一塁から、二番・山ノ井隆雅の二塁打や四番・入江大生の二塁打などで2点を先取。この2点で試合の主導権を握り、3対0で逃げ切った。
「あの2点で大会の流れにも乗っていけたように思います。もし、後攻であれば、違った展開になっていたかもしれません」

この尽誠学園戦を含めて、1回表に先取点を取った試合がじつに3度。今夏の栃木大会でも、6試合中5試合が先攻で、いずれも3回表にまで先取点を挙げている。こうして、先に主導権を握るのが小針監督の野球である。

小針監督の甲子園での勝敗を見ても、先攻14勝6敗(今夏含め)、後攻3勝3敗と、勝率の差は明らかだ。

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最終更新:8/11(金) 22:01
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