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「慰安婦」被害者のキル・ウォンオクさん、“歌手への夢”果たす

8/11(金) 7:29配信

ハンギョレ新聞

普段好んで歌った歌を収録した「キル・ウォンオクの平和」アルバム 正義記憶財団に後援金10万ウォン寄付すると、プレゼントとして贈呈 清渓広場「蝶、平和を歌う」文化祭で正式デビュー

 「鉄条網にさえぎられ 再び会うその時まで ああ、知らせを尋ねる 恨(ハン)多き大同江よ」

 日本軍「慰安婦」被害者であるキル・ウォンオクさん(89)が10日午前、ソウル麻浦区にある「戦争と女性人権博物館」で開かれたデビューアルバム『キル・ウォンオクの平和』制作発表会でマイクを持った。平壌(ピョンヤン)が故郷のキルさんは普段から好んで歌った歌である「恨多き大同江(テドンガン)」を歌った。キルさんは「私は(歌うことが)好きだから、人が好もうが好むまいが私一人で歌うのが仕事です」と、歌に対する格別な愛情を示した。90歳で“歌手”としてデビューすることになったが、歌手はキルさんの長年の夢だった。

 この日、『キル・ウォンオクの平和』という名前で披露したアルバムは韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)、ユン・ミンソク音楽監督、ヒューマネジメントなどが製作した。ヒューマネジメントのチャン・サンウク代表は「キル・ウォンオクさんを含めた『慰安婦』被害者のハルモニ(おばあさん)たちに負っている心の借りを少しでも返したいとアルバム制作を企画した」と明らかにした。アルバムはキルさんが歌う愛唱曲「アリラン」「恨多き大同江」、「南原の春のできごと」など15曲が収録された。この中には市民がコーラスに参加した「岩のように」など7曲も含まれた。コーラスに参加したキム・ジェウォンさん(19)は「人権運動をするハルモニを応援する気持ちも大きかったが、ハルモニの夢をもっと大事にしたいと思ってアルバム制作に参加した」とし、キルさんの夢を応援した。

 『キル・ウォンオクの平和』アルバムは14日、第5回世界日本軍「慰安婦」メモリアルデーに公開される。同日午後6時、ソウル鍾路区の清渓(チョンゲ)広場で「蝶、平和を歌う」という文化祭が行われ、キルさんが正式デビューの舞台に立つ。アルバムは2000枚限定で製作される。ただし、著作権問題のため、正式販売はされない。尹美香(ユン・ミヒャン)挺対協共同代表は「キルさんのアルバムは正義記憶財団に後援金10万ウォン(約1万円)を寄付する『同行人』に限りプレゼントとして贈呈する予定」と話した。

文・写真/パク・スジン記者、チェ・ソヨン教育研修生(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:8/11(金) 7:29
ハンギョレ新聞