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主要121社アンケート 役員経験の相談役・顧問「いる」8割超

8/12(土) 7:55配信

産経新聞

 ■経営への影響には否定多数

 企業の相談役・顧問制度に投資家の鋭い視線が注がれている。経営トップが退任後にこうした役職に就いて“院政”を敷くことで、「経営の判断がゆがめられるのではないか」との懸念があるためだ。主要企業アンケートで相談役・顧問制度の有無を尋ねたところ、「ある」と回答した企業は全体の約9割に上った。

 現職の役員や役員経験者が現在、相談役・顧問に就いている企業は無回答を除き88%。相談役・顧問の数は「1~4人」が56%と最も多く、「5~9人」(22%)が続いた。「10人以上」は11%で、このうち1社は「20人以上」だった。

 相談役・顧問に関しては、どんな役割を担っているのかが外部から分かりにくいという問題がある。実態を複数回答で聞いてみると、「現経営陣への指導や助言」と「業界団体や財界での活動」がともに約3割を占めてトップ。「顧客企業との取引関係の維持や拡大」は13%、「審議会委員などの公益活動」は5%だった。経営陣候補や専門家などの「人材育成」(建設)や、社会貢献活動への参加などによる「ブランド価値の向上」(エネルギー)といった回答もあった。

 一方で、相談役・顧問制度を持たない企業は12%だった。理由としては「説明責任や必要性を踏まえ、平成16年ごろを節目に事実上廃止した」(化学)、「退任した役員が社外で貢献する機会を作るため」(製薬)などと説明している。

 相談役・顧問制度のあり方は今年の株主総会でも主要なテーマだった。東京証券取引所は来年から、上場企業約3500社に対し、相談役・顧問の氏名や業務内容、報酬額といった情報の開示を求める。

 注目されているにもかかわらず、企業側の動きは鈍い。今後の対応を聞くと、「現状のまま維持する方向」との回答が、すでに見直した企業を一部含み9割を超えた。「制度を見直して維持する方向」は5%、「廃止する方向」は3%にとどまった。

 ただ、相談役・顧問制度が批判的に見られていることに、企業側も敏感になっている。多くの企業は「相談役・顧問が経営会議に出席することはない」(保険)などと経営への影響は否定。「過去の成功事例に固執することは、会社の衰退につながりかねない。退任した役員はそのことを自覚すべきだ」(食品)という厳しい意見もあった。

最終更新:8/12(土) 8:34
産経新聞