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幽霊や妖怪描いた78点 明治の浮世絵師、月岡芳年の世界 横浜市歴史博物館

8/12(土) 18:05配信

カナロコ by 神奈川新聞

 横浜市歴史博物館(同市都筑区)で、明治期の浮世絵師・月岡芳年の作品を集めた「歴史×妖(あやかし)×芳年」が開かれている。幕末から明治初期の混乱を歴史画に見立てた浮世絵や、幽霊や妖怪をシリーズで描いた78点が並ぶ。

 芳年は妖艶な美人画や、残酷な描写から「血みどろ絵」とも呼ばれる作品で知られる。一方で、歴史を題材にしたものも数多く手掛けた。今回の展示作では、芳年が活躍した時代の世相を色濃く反映したものが多い。

 「信州小田井城合戦之図」は、武田信玄の戦いぶりを描いているが、実際は戊辰戦争の一場面を、歴史上の戦いに見立てて表現している。また、明治初期に起こった徳川時代を懐かしむ風潮に応え、徳川将軍の姿を並べた一枚や、新聞記事から着想を得たという西南戦争を描いたものなどもある。

 謡曲「紅葉狩(もみじがり)」や、「四谷怪談」などを題材にしたシリーズ「新形三十六怪撰(せん)」も展示している。

 同館は「芳年の作品とともに、当時の人たちがどんな絵を望んでいたのかも考えながら見てほしい」と話す。

 作品は、横浜の貿易商・丹波恒夫が独自の視点で収集し、県立歴史博物館(同市中区)が所蔵する「丹波コレクション」によるもの。会場内には丹波を紹介する一角も設けられている。

 27日まで。一般500円、月曜休館。問い合わせは、同館電話045(912)7777。