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自前主義ホンダの孤立鮮明、競争力に影響も-トヨタ・マツダ資本提携

8/7(月) 8:40配信

Bloomberg

トヨタ自動車とマツダが資本提携まで踏み込んで関係を深めたことで、自前主義を貫いてきたホンダの孤立が鮮明になった。電気自動車(EV)や自動運転などの台頭で業界が急速に変化する中、規模のメリットや技術開発で他社に遅れをとるリスクも出てきた。

トヨタとマツダは4日、資本業務提携を発表。両社が互いの株式を持ち合い、EVやコネクティッドなど先進技術の共同開発、米国での共同工場建設、商品の補完など幅広い分野で協力関係を深めていくとした。トヨタの豊田章男社長はマツダの小飼雅道社長と臨んだ共同会見で両社の関係を結婚にたとえ、2年間の検討作業を通じて「車が持つ喜びを共有し、刺激し合える仲間と確信した」ため資本提携に至ったと話した。

EVや自動運転など新技術の急速な普及が見込まれる自動車業界ではメーカー同士の資本面を含めた関係強化が相次いでいる。国内でも最大手のトヨタがダイハツ工業を完全子会社化したほか、スズキとも業務提携を検討している。仏ルノーと連合を組む日産自動車も昨年、三菱自動車の約34%の株式を取得して傘下に収めた。SUBARU(スバル)や日野自動車、いすゞ自動車にもトヨタの資本が入っている。

一方、ホンダは米ゼネラル・モーターズ(GM)と燃料電池車技術などの共同開発で提携する程度で昨年度の世界販売台数は約503万台で、トヨタや独フォルクスワーゲン、ルノー・日産連合、GMなど年1000万台前後の販売規模を持つトップグループの半分程度にとどまる。

創業者の伝統

二輪メーカーとして出発したホンダは創業者の故本田宗一郎氏のもと、独自開発の優れた技術を他社に先駆けて投入することで業界に地歩を築いた歴史もあり、「他社との提携には消極的だった」とSBI証券の遠藤功治アナリストは指摘する。業界で合従連衡が進む中、自主独立路線できたホンダは「気づいたら取り残されている」と話した。

ホンダはEVなど電動車両モーターでの合弁会社設立に向け日立オートモーティブシステムズと基本合意したほか、米グーグルの親会社であるアルファベットの子会社ウェイモと共同で米国での自動運転技術研究に向けた検討を開始したことも発表している。ホンダの倉石誠司副社長は1日、「優位性のある技術は独自開発。知見のないところは双方でウィンウィンの関係を築けるのであれば業種にとらわれず検討していきたい」と述べた。他の自動車メーカーとの協力も意味があれば「全くないということではない」という。

遠藤氏は宗一郎氏の時代から何十年も経ってホンダを取り巻く状況は変わっており、「全てを自社だけでやり切ることはできない」とし、情報技術(IT)系など異業種も含めて提携拡大を検討していくべきだと話した。

Masatsugu Horie

最終更新:8/7(月) 8:40
Bloomberg