ここから本文です

金山唯一の行政書士に 西脇優さん 空き家解消へ意欲

8/13(日) 10:06配信

福島民報

 福島県の金山町地域おこし協力隊として3年間の任期を終えた西脇優(まさる)さん(39)=新潟県五泉市出身=は7月末から、町唯一の行政書士として本格業務を始めた。世話になった奥会津の人たちの役に立ちたいと、相続手続きや遺言作成を通じて町の課題の空き家解消に貢献する。「協力隊員の経験を生かし、過疎に悩む地域を元気づけたい」と「第二の古里」で新しい仕事に意欲を燃やしている。 

 西脇さんは国士舘大法学部卒。2014(平成26)年7月に金山町地域おこし協力隊となり、道の駅奥会津かねやまのイベント企画などを担当した。活動を続ける中で「奥会津はチャンスにあふれた場所。地域のために何かできないか」との思いを抱いた。 
 5年前に行政書士の資格を取得し、「いつか法律の仕事に携わりたい」と考えていた。協力隊になった時から金山町への定住は決めていた。10年ほど前から町には行政書士が不在で、近隣の三島町と昭和村にも行政書士はいない。町民が行政書士に依頼するには会津若松市などに出向く必要があり、「需要が見込める」と開業に踏み切った。 
 今年4月に同町本名の空き家を事務所として借り、開業準備を進めた。5月に県行政書士会会員となり、7月22日に協力隊任期を終えたのを機に本格的に業務を始めた。 
 協力隊活動の中で空き家が多いことが気になっていた。町内の空き家は約300軒に上る。相続手続きが行われずに所有者の名義が故人のままで放置され、空き家解消の足かせになっている現状を知った。「行政書士が相続手続きや生前の遺言作成で不動産の所有者を特定しておけば、空き家解消につながる」。新たな役割を見つけた。登記関係の仕事もできるよう司法書士の資格取得も目指す。 
 過去に東京や新潟の芸能事務所に所属し、シンガー・ソングライター「ニシワキング」の顔も持つ。引き続きイベントの出演や企画運営を通じて地域のにぎわいづくりにも関わるつもりだ。 
 長谷川盛雄町長は「町は行政書士の不在が続いていたので町民が重宝するだろう。町としても空き家問題解決のために力を貸してもらいたい。何よりも定住してくれたことがありがたい。地域おこしの活動にも期待したい」と歓迎している。 
 西脇さんの事務所の住所は金山町本名字陳場74。電話番号は0241(42)7360。電子メールはmail@nishiwaki-office.com 

■29市町村で95人が活動 福島県内の協力隊
 福島県地域振興課によると、県内の地域おこし協力隊は2010(平成22)年に伊達市が初めて委嘱した。1年以上務めた隊員は2016年まで延べ226人に上る。 
 今年6月1日現在、県内29市町村で95人が活動している。県は隊員の各市町村への定着状況を調べていないが、全国平均では約6割が赴任地に定住しているという。 

福島民報社

最終更新:8/13(日) 10:43
福島民報