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夫婦間レイプはあり得ない?「私は就寝中に夫に乱暴された」

8/13(日) 12:01配信

The Telegraph

【記者:Joan Smith】
 これ以上の裏切り行為は想像し難い。英国在住の若い女性が、夫の携帯電話に知らないアプリを見つけて開いてみたところ、寝ている自分が夫にレイプされている動画が再生されたのだ。その衝撃はいかほどだっただろう。

 イングランド(England)北東部ニューカッスル(Newcastle)の裁判所はこのほど、女性の夫に禁錮9年の有罪判決を下した。

 刑期の長さもうなずける。夫が携帯電話を仕事に持っていくのを忘れた際に、偶然そんな動画を目にしてしまった妻は、わが身に起こったことのショックと、信頼を裏切られた大きな喪失感を抱えて生きていかねばならないのだ。

 夫が動画を撮影し始めたのは、昨年9月。その時には結婚して10年以上が経過しており、子どもも複数いた。

 英国では、1736年に「男性が妻をレイプすることはあり得ない」との判決が出されたが、今から26年前に「時代遅れで侮辱的だ」として見直され、夫婦間レイプを犯罪行為とみなす法改正が行われた。

 この法改正は、一部から嘲笑や怒りを買った。しかし今回のレイプ動画の判決は、なぜ改正が必要だったのかを思い知らせてくれた。

 今の私たちは90年代よりも、ドメスティック・バイオレンス(DV、夫や恋人からの暴力)についての知識がある。DVにはレイプやその他の性的暴力も含まれる。

 だが今回の事件で衝撃的だったのは、被害者がこの3月に夫の携帯を見るまで自分が性的虐待をされていることに気付いていなかった点だ。

「ビデオロッカー(Video Locker)」というアプリが気になった妻がそれを開くと、夫が寝ている自分をレイプし、その他の性行為もしている様子がズームで映し出された。彼女はショック状態のまま夫に連絡して言った。「たった今、あなたの携帯であなたが私をレイプしているビデオを見たわ」

 彼女はそれから警察に届け出ると、夫はすでに自首していた。

 動画は何本もあり、それぞれ30秒から2分ぐらいの長さだった。これまでにすべて破棄されているが、この事件で最も恐ろしいことの一つは、リベンジポルノの可能性だ。夫は望めば、その動画をいともたやすく他の人たちと共有できた。彼が実際にそうしたという証拠はない。ただ、妻が見つけたのは夫が撮影を始めてから半年後だった。

 妻は法廷で訴えた。「彼がこんなことをする人だったなんて思ってもみませんでした。彼には完全にだまされました」

 判事は、夫が自分の性的ファンタジーを満たすために妻の眠りの深さにつけ込んで、彼女を物のように扱ったと指摘した。

 今年初め、メロドラマで結婚式の当日に妻がレイプされるエピソードが放送され、ショックを受けた視聴者もいた。かつてタブー視されていた夫婦間のレイプの問題は、今やポップカルチャーの中で取り上げられるようになり、被害の通報をためらっている女性たちを後押ししている。

 夫婦間のレイプが存在することは否定できない。それは私たちが認識している以上に多く、被害者が受けるダメージはとてつもなく大きい。今回のおぞましい事件が示すように、妻が何の疑いも抱いていない結婚生活でもそれは起こり得るのだ。【翻訳編集】AFPBB News

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最終更新:8/13(日) 12:01
The Telegraph