ここから本文です

93万人の基礎生活保障非受給貧困層、3年以内に33万人に減らす

8/13(日) 16:45配信

ハンギョレ新聞

政府、初めて「第1次基礎生活保障総合計画」発表 11月から高齢者や重度障害者世帯の扶養義務を廃止 「2020年までに『国民最低線』保障、セーフティネットの拡充」

 15年前に離婚してから一人で暮らすMさん(81)のひと月の所得は、基礎年金の20万6050ウォン(約2万400円)がすべてだ。Mさんのソウル鍾路区(チョンノグ)楼下洞(ヌハドン)の自宅は、保証金200万ウォン(約19万8千円)に家賃16万7千ウォン(1万6500円)。誰かの援助を受けなくては生活が厳しい。Mさんは今まで6回生計給与(基礎生活保障受給者に現金で支給される給与)を申請したが、いずれも落ちた。Mさんには成人した娘が3人いるが、長女に扶養能力があるからだ。関連規定は所得と財産(所得に換算)を合わせて「基準中位所得」(今年1人世帯で月165万3千ウォン<16万4千円>)以上の場合、扶養能力があるとみなされる。だが、長女もMさんを完全に扶養することはできない。息子が障害者だからだ。

 2015年基準で、全国にはMさんのように所得が中位所得の40%以下(1人世帯基準で今年66万ウォン<6万5千円>)であり、国家の保護を受けられない基礎生活保障非受給貧困層が93万人ほどいる。3年前「本当にすみません」というメモと一緒に練炭を焚いて死亡した「松坡区(ソンパグ)の3人母娘」も非受給貧困層だった。彼らの所得は、多くても受給世帯所得の70%を超えない(2017年の基礎生活保障実態調査)。

 政府は10日、基礎生活保障制の死角地帯に置かれた非受給貧困層を、3年以内に最大33万人に減らすと明らかにした。文在寅(ムン・ジェイン)政府の5年の任期の間には20万人が目標だ。この日、パク・ヌンフ保健福祉部長官はソウル光化門(クァンファムン)政府ソウル庁舎で関係省庁合同記者会見を開き、このような内容の「第1次基礎生活保障総合計画」を発表した。2014年の国民基礎生活保障法改正により政府が出した初めての計画で、来年からスタートして2020年まで適用される。

 政府はまず、受給者・扶養義務者世帯の両方に高齢者や重度の障害者の構成員がいる場合、今年11月から扶養義務者の基準を適用しないことにした。孫が障害者であり、本人が高齢者である「楼下洞のMさん」も11月から基礎生活保障対象者になる。基礎年金とともに生計・医療・住居給与合わせて1カ月66万9220ウォン(6万6千円)を現金で受ける。さらに、受給者世帯とは関係なく、扶養義務者世帯に重度の障害者がいるなら2019年から、高齢者がいるなら2022年から、扶養義務者の基準を適用しない。あわせて、住居給与は来年10月から扶養義務者の基準を適用しない。

 政府は、生計・医療給与受給者が3年以内に10万5千人、5年以内に14万8千人増えるものとし、住居給与の場合、(扶養義務者の基準の)廃止とともに90万人が受けることになるものと推算した。ここに基礎年金の引き上げ(来年25万ウォン、2021年30万ウォン)、扶養義務者の財産基準緩和による効果まで考慮すれば、現在93万人レベルの非受給貧困層は3年以内に33万~64万人、5年以内に20万~47万人まで減るものと予想した。国家が基礎生活を保障する全体の受給者数は、昨年163万人(人口比3.2%)から2020年252万人(4.8%)に増える。所要予算は2020年まで4兆3千億ウォン(4250億円)、2022年まで9兆5千ウォン(9400億円)だ。

 パク・ヌンフ長官は「制度を作った初期から、実質的に貧困対策を備えるためには基礎保障制がまともに作動しなければならず、そのためにはその機能を制約している扶養義務者の条件が撤廃されなければならないという指摘がずっと続いていた」とし、「それでもいろいろな制約のために一歩も動けなかったが、今回の扶養義務制の段階別緩和と終局的な撤廃宣言は、韓国の貧困政策で非常に画期的なことだ。新政府が強力な意志を持って第一歩を踏み込んだという意味」と話した。

パク・キヨン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:8/13(日) 16:45
ハンギョレ新聞