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サヨナラ本塁突入、送球が走者に当たる幸運も 神村学園

8/14(月) 11:10配信

朝日新聞デジタル

(14日、高校野球 神村学園3―2京都成章)

 神村学園の田中祐は風を巻いて三塁から本塁に突っ込んだ。九回1死二、三塁。サインはゴロなら本塁を突け――。中里の三ゴロ(記録は内野安打)に「セーフだろうがアウトだろうが、思い切りいくだけ」。サヨナラの歓喜を呼んだ。

 積極果敢さがすべてだった。この回、どうして塁に出たかといえば、「待っていても打てない。振れば何かが起こる」と強い気持ちから。2球目を強振すると詰まった打球は投手、一塁手、二塁手の真ん中に転がり、内野安打に。これが最後の好機の足場になった。

 打線は京都成章の北山の威力ある直球に空を切らされてばかりだった。それを打開したのも、この165センチの小柄なファイターだ。六回2死一、三塁で初球から3球続けてファウル。身長で17センチも高い北山が投げ下ろす球に負けない。4球目、140キロの高め直球をたたくと、打球は前進していた右翼手の頭を越えた。逆転三塁打。地方大会を通じて初の長打だった。

 「次も自分が何ができるか考えて臨む」。サヨナラの場面では送球が自分に当たる幸運も。まさにラッキーボーイの活躍だった。(隈部康弘)

朝日新聞社