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NAFTA再交渉 TPPの合意内容導入も焦点

8/14(月) 7:55配信

産経新聞

 ■米に有利なルール、日本にも迫る恐れ

 NAFTA再交渉は、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の合意内容を取り入れるかも焦点だ。米国はTPPで合意された先進的な貿易ルールが自国産業に有利な市場開放策と判断、NAFTAでも導入するよう求めているからだ。思惑通りに合意できれば米国はNAFTAをモデルケースに日本に対しても貿易赤字の縮小を狙い、自国に有利な自由貿易協定(FTA)を押しつけてくる恐れがある。

 米国が事前公表したNAFTA再交渉の目的では、合意できない場合の協定離脱など、トランプ米大統領が選挙戦で口にした極端な主張は影を潜めた。一方、電子商取引の環境整備や国有企業の優遇防止などNAFTAになくTPPに盛り込まれた先進的な貿易ルールが数多く含まれた。

 トランプ政権のTPP離脱後、米国産牛肉は主要輸出先の日本市場で、経済連携協定(EPA)に基づく関税引き下げの恩恵を受けるライバルのオーストラリア産牛肉に後れを取るなど保護主義の副作用が顕在化し、批判が出ている。

 このため、TPPの合意内容をNAFTAに盛り込み、かつ関税分野などでも成果を上積みすることで、国内の支持者にアピールしたい思惑が透けてみえる。トランプ政権はこの手法をNAFTA以外にも応用する構えだ。今後本格化する日米の通商交渉でもTPPを土台にさらなる市場開放を迫る可能性が高い。

 一方、日本は米国を除くTPP11カ国で団結して理不尽な要求をはね返し、手詰まりになった米国を再び迎え入れる戦略を描く。NAFTA再交渉や日米交渉ではTPPの合意内容を大幅に上回る譲歩をせず、米国復帰に先行した11カ国の協定発効でも修正を最小限にとどめる必要がある。(田辺裕晶)

最終更新:8/14(月) 7:55
産経新聞