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劉暁波氏、死去1カ月 妻・劉霞さん、軟禁状態続く

8/14(月) 7:55配信

産経新聞

 【北京=西見由章】中国の民主活動家でノーベル平和賞受賞者の劉暁波氏が当局に拘束されたまま死去して13日で1カ月を迎えた。当局の監視下にある妻の劉霞さん(56)とその実弟はいまだに親族や友人らが連絡を取れない状況で、法的根拠のない軟禁の解除を当局に求める声が国内外で高まっている。

 香港の中国人権民主化運動ニュースセンターによると、遼寧省沖で劉氏の海葬が行われた先月15日以降、劉霞さんら2人は当局によって雲南省まで「旅行」に連れて行かれ、今月1日には北京に戻ったが、自宅にはおらず消息不明のままだ。劉霞さんは重いうつ症状や心臓疾患を抱えているとされ、北京の人権活動家の女性は「『旅行』に連行されたまま何も状況が分からず、とても心配している」と劉霞さんの心身を案じる。

 劉氏の死去1カ月に合わせて、1989年の天安門事件で子供を亡くした親の会「天安門の母」をはじめ、中国本土や香港、台湾、米国などで人権擁護に取り組む42団体は連名で声明を発表した。中国政府に対して劉霞さんへの「違法な軟禁」をやめ、劉氏の追悼活動を行ったために拘束された6人の解放も要求している。

 声明は「劉霞さんの“罪”は劉氏の妻であり、独立した思考を持っているということ。追悼活動により拘束された6人の“罪”は1人の公民に対して支持と哀悼を示したこと」だとして、当局側の措置が「荒唐無稽」だと批判した。

 劉氏の生前、劉霞さんは夫とともに海外へ出国することを望んでいた。米政府系メディア、ボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、現在もドイツや米国の外交官が劉霞さんの出国に向けて中国当局と交渉を続けているという。

 ただ劉霞さんを支える弟の劉暉氏は2013年、土地売買をめぐって詐欺罪で懲役11年の判決を受け、その後、治療のため事実上の仮釈放となっている。当局は劉暉氏の今後の処遇を利用して劉霞さんにさらなる圧力をかける可能性がある。

最終更新:8/14(月) 7:55
産経新聞