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髪型のツーブロックはウケ悪い? 就活・男子学生は「身だしなみ」でも自分磨け

8/14(月) 10:31配信

産経新聞

 来年春に卒業する大学生らが黒や濃紺のリクルートスーツに身を包んで就職活動している姿をよく見かける。夏場は、来年の就活に向けて大学3年生たちが就業経験するインターンシップも本格化する。昨年に比べ、人手不足から、企業は面接期間の短縮や内々定を出す時期を大幅に前倒しするなど学生の囲い込みを進めているところもある。一方で、就職後に就活を後悔している人ほど、離職率も高く、3年を待たずに転職する人も多いという。こうした企業と学生のミスマッチなくすため、企業はどんな学生を求め、どんなところを見極めているのか。就活最前線を追った。

 7月末、総合人材サービスの「パーソルキャリア」(東京都千代田区)が主催の就活イベント「キャンプサミット」が大阪市内で開催され、大手企業の新卒採用担当者が登壇するとあり、約100人の学生たちが集まった。同イベントは、企業と学生のミスマッチを解決することをめざし、「就職改革」という観点で、東京・名古屋・大阪など全国5会場で、17の企業が登場する。

 パネルディスカッションでは、江崎グリコやロート製薬といった関西を代表する大手企業5社の採用担当者が、採用の取り組みや求める人材、目標意識、行動力について語った。ロート製薬は、エントリーシートをはじめ、面接などでの採用活動を実施せず、インターンシップの就業体験の現場で接することを採用面接のかわりとしている。新卒採用リーダーの蔵方佑介さんは「現場で日々接することで、学生たちの人となりを知ることのほうが有益」と語る。

 また、ユニークな“我こそ選考”の採用基準を持つパナソニックは、「アマゾン川で筏下りをした猛者や、人助けで表彰された人など、人とはちょっと違う強みを持つ、型破りな人材を確保した」と話した。

 「ものを作ってもなかなか売れない時代。学生時代の経験から、どんなことをしてくれるんだろう、興味がわく人材であることが何よりも重要」と採用担当者は声をそろえる。では、採用担当者は学生のどんなところを見ているのだろうか。「これまでの就活に必要とされてきた過去の経験を振り返り、適正などを知って自分のPRポイントを探る『自己分析』ではなく、『自己理解力』が必要とされている」とパーソナルキャリアの新卒採用責任者の佐藤裕さんはいう。

 「自己理解力」とは、社会が必要とする能力の開発やテクニックではなく、コミュニケーション、プレゼンテーション、モチベーション、メンタルコントロールといった社会人に必要な力が備わっているかどうかを振り返るためのものだという。そのため、大学3年になってあわてて将来を考えてからでは遅く、それ以前から自分の人生と向き合い、キャリアの模索や、社会が本当に求める能力を知ることが強みとなるそうだ。佐藤さんは「例えばアルバイトをたくさんやってきた人なら、コミュニケーション力が高く、体育会系の人はメンタルが強い。そういった自分の強みを知ることが就職してからのミスマッチを減らすことができる」と話す。

 パネルディスカッションでは、学生から「採用基準における見た目や容姿」について質問があったが、5社とも「清潔であることが一番」と答えた。この点について、男性化粧品会社大手のマンダム(大阪市中央区)の広報担当の奥田志保さんは「企業の9割の人事採用担当者が、内面や人となりまで感じ取れる身だしなみは重要、という調査結果もある」と“見た目”の大切さを話す。

 マンダムでは、男子大学生限定の「就活身だしなみセミナー」を実施。「髪形」「肌」「体臭」の3つのテーマから、男子大学生たちに身だしなみの大切さを伝授している。7月初めに開かれた大阪電気通信大学四条畷キャンパスでは約60人が参加。若い人に人気の髪形であるツーブロック(サイドを刈り上げ、上から髪をかぶせたような髪形)は受けが悪く、テレビの男性アナウンサーのような短髪が好印象であることや、肌の透明感で与える印象の違いなどについて学んだ。

 参加した3年生の国貞竜志郎さん(21)は「部活で野球をやっているので、汗対策はやっていたつもりですが、これほど重要とは思っていませんでした。身だしなみに気を使って、無事内定をもぎ取りたいですね」と笑顔を見せる。マンダム人事部人材開発課主任の川嵜弘助さんは、「就活で身だしなみをおろそかにしていると、うちが本命ではないのかな、と思われてしまいます。ぜひ普段から自分磨きを怠らないようにしてください」と語っている。

 パーソルキャリアが実施した「就活に関する調査」によると、社会人10年目までの正社員男女1120人のうち、「自分の就活を後悔している」人は38・0%に上り、その2人に1人が実際に入社3年目までに転職を経験している。かつては、順調に出世し、年収も上がり、40年間働き続けるという自分の未来がある程度予測できた。しかし、「大企業が買収や解体されるなど、予測が困難な時代で、転職が当たり前となり、未来が見えなくなっているからこそ、悔いのない就活を」と佐藤さんは話している。

最終更新:8/14(月) 10:31
産経新聞