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健康食品原料のボタンボウフウ増産 島の特性生かし、ブランド化へ 鹿児島県喜界島

8/14(月) 13:00配信

南海日日新聞

 健康食品の原料などに活用されるセリ科の野草「ボタンボウフウ」の栽培が鹿児島県喜界町で盛んだ。抗酸化作用や血糖値の上昇抑制効果に着目した東京の企業が、島内の生産者と契約して買い上げ、機能性表示食品の開発も進めている。喜界島は隆起サンゴのアルカリ土壌で、同島産のボタンボウフウは栄養分が豊富とみる有識者の声もある。生産者も将来的なブランド化を視野に入れ増産に意欲的だ。

 ボタンボウフウは11~5月が収穫期となるセリ科の多年草で、「サクナ」「長命草」とも呼ばれる。

 同島産のボタンボウフウに着目したのは、健康補助食品の製造・販売を行う「ビーエイチエヌ」(石原健夫代表取締役)。2013年に喜界町から旧阿伝小学校跡地を借り受け、株式会社喜界島薬草農園を開設した。契約農家が生産した生葉を粉末にし、健康食品などの原料として全量を買い上げている。

 同農園の高木松男工場長(57)によると、島内の生産農家は50代から60代を中心に28戸。16―17年産の収穫面積は約3ヘクタールで、生葉収穫量は約21トン、粉末で約3トンを買い上げた。

 喜界島産ボタンボウフウを活用した機能性表示食品の開発に当たってはこれまでに、鹿児島純心女子大学健康栄養学科の中野隆之教授らと共に臨床試験を実施。ミネラルやポリフェノール含有量が豊富とみられるとする論文をまとめた。

 石原社長はこのほど、生産者らにこれまでの取り組みや現状を報告。同島産ボタンボウフウの機能性の高さを強調して将来的なブランド化の可能性、生産量増加への協力を要請するとともに、効率的な原料生産に向け同農園に生葉の洗浄設備を設置する予定も示した。
 自身も志戸桶集落のほ場(約20アール)でボタンボウフウ栽培を手掛けている高木工場長は「隆起サンゴの島の特性を反映し、十分にブランド化が期待できる。生産量の安定確保が当面の課題だが、栽培ノウハウの広がりで単収(10アール当たり収量)も次第に向上している。生産者が一丸となって、まずは現状の3トンから5トンの原料出荷を目指したい」と意気込んだ。

奄美の南海日日新聞

最終更新:8/14(月) 13:00
南海日日新聞