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伊豆の尾根から温泉へドライブ ラスク作りや光る露天風呂も

8/14(月) 14:10配信

乗りものニュース

伊豆の尾根を通って“食”の温泉地へ

【本記事は、旅行読売出版社の協力を得て、『旅行読売』2017年8月号に掲載された記事「今日もドライブ日和 第18回〈静岡〉伊豆スカイライン 修善寺温泉」を再構成したものです】

【写真】宙SORA渡月荘金龍の目玉「光の露天風呂」

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 街中では静かなエンジン音が、箱根ターンパイクの急な上り坂では俄然大きくなった。小田原の海岸に近い起点と大観山展望台までの距離は約14km、標高差は1000m近くになる。1km進むごとに70mを駆け上がる計算だから、エンジン音が高鳴るのも無理はない。

 坂を上り切ったご褒美は大観山展望台からの風景だ。眼下に芦ノ湖、雲の向こうに富士山の雄姿が見えた。富士山はやがて雲に覆われ、この後走った伊豆スカイラインからは望めなかったから、大観山の展望は印象深かった。

 ターンパイクから県道20号を経由して、伊豆スカイライン熱海峠ICへ。熱海峠で料金所に入る前に姫の沢公園に立ち寄った。姫の沢公園はツツジ山、スイレンが咲く池の広場、8月上旬までが見頃のアジサイ園など、四季折々の花が楽しめる。一般的な植物公園のイメージとは異なり、広大な傾斜地に花園が点在するので、山道を歩かなければならない。まるで、ハイキングなのだ。ウオーキングに適した靴で、飲み物を持って散策しよう。

 熱海峠ICから続く伊豆スカイラインは、出だしは標高が高いため樹木が低く、左側に熱海のホテル群や初島、右側に沼津や富士市の街並みと駿河湾が見下ろせる。とはいえ、カーブが連続する下り坂。頻繁に設けられた展望駐車場にクルマを止めるのが得策だ。冷川ICまでの約31kmは前半が尾根、後半は林間のワインディングロードを行く。

わさび田を通って伊豆最古の温泉へ

 冷川ICから修善寺方向へは、通常なら県道12号の方が走りやすい。しかし、諏訪神社のある「八幡東」の信号を左折して県道59号へ南下した。その理由は筏場(いかだば)のわさび田を見たかったからだ。

 細い林間の一本道を行くと、清水流れる細い谷に「静岡県の棚田10選」に選出されたわさび田が現れた。戦国時代の落人が開拓し、やがて畳石式のわさび田を造成したという。ホタルやモリアオガエル、ヤマセミなどが棲息する自然豊かな森の中のせせらぎで、見事なわさびが育っている。駐車できるスペースが狭いので、注意したい。

 県道59号を降りた湯ヶ島には、旧町役場の建物を再利用した東京ラスク伊豆ファクトリーがある。店内には行列ができていた。バケット形をしたラスク用パンの「ラスクパン」を販売している。表面はパリパリ、中はふわふわ。そのおいしさといったら……。12時、14時、15時30分の3回、焼きたてが数量限定で販売される。また、ここではラスク作りの見学やラスク作り体験ができる。ラスク作りに興じるのも愉快なひとときだ。

 ドライブの最終目的地は修善寺温泉。国道414号を進めば近いが、県道349号へ寄り道。グルメ探求のついでに原木しいたけを味わおうという趣向である。修善寺しいたけの里は3軒の生産者が、菌を埋めてから2年の歳月をかけ森で寝かせたクヌギの原木を使って、しいたけを栽培。貴重なしいたけを自分で採って、炭火で焼いて食べられるのだ(300g1080円)。肉厚なしいたけは、口に含むとボフッといった食感があり、うまみが広がる。太い石突きまで味わった。

 修善寺温泉は修善寺川(桂川)の左右に旅館や店舗が並ぶ。弘法大師が開いたとも伝わる修禅寺と共に歴史を重ねてきた。鎌倉時代にはこの寺に源頼家を幽閉、やがて暗殺するといった史実も残る。

 共同浴場も多いのだが、宙SORA渡月荘金龍のお湯を選んだ。ここは昨年の大ヒットドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」のロケ地。新垣結衣と星野源が訪れた温泉だ。アルカリ性単純温泉で汗を流してから修善寺IC利用で三島へ。修善寺道、伊豆中央道、伊豆縦貫道と連なる道は、一部国道を経由するが、新東名高速長泉沼津ICと東名高速沼津ICに直結しており便利である。

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・箱根ターンパイク
 5時30分~22時/720円(箱根小田原本線)/電話0465・23・0381
・伊豆スカイライン
 780円(熱海峠IC~冷川IC)/電話0558・79・0211
・姫の沢公園
 電話0557・83・5301
・東京ラスク伊豆ファクトリー
 10時~18時(土・日曜、祝日は9時~)/コロコロラスク体験500円(土・日曜のみ)/電話0558・85・0232
・修善寺しいたけの里
 9時30分~15時/水曜休/電話0558・72・8484
・宙SORA渡月荘金龍
 日帰り入浴11時30分~16時/1500円(別途昼食付き入浴プランあり)/電話0558・72・0601

篠遠 泉/旅行読売