ここから本文です

助かった命、関連死にさせない 「顔くらい分かる」関係を 国の防災会議委員に聞く

8/14(月) 11:00配信

西日本新聞

 九州豪雨から1カ月が過ぎた。国の中央防災会議防災対策実行会議委員で、大分県別府市の防災推進専門員を務める村野淳子さん(54)に、被災地にこれから必要なこと、今後の災害に行政や住民はどう備えるべきかを聞いた。

⇒【動画】もの凄い勢いで濁流が道路にまで流れこむ様子

 -九州豪雨では、どう支援に関わりましたか

 日田市に3度行きました。7月11日が最初で、まずボランティアセンターの運営方法について協議しました。東日本大震災や熊本地震での経験を踏まえ、ボランティアを必要としている人の「見える化」を進めました。被害の大きな日田市中心部、大鶴地区、小野地区の地図(縦1・5メートル、横4メートル)をそれぞれ用意し、最も目立つところに張り出しました。地図にはボランティアを必要としている家をマークしました。すると、同じ地区なのに必要としていないことになっている家が1、2軒あることに気付く。市の社会福祉協議会などに現地へ行ってもらい、本当に必要ないか確認してもらいました。多くは、ボランティアに来てもらうことをためらっていました。

 -ほかに「見える化」のメリットは

 作業場所を赤色ペンで四角に縁取りし、完了すれば中を青色で塗りつぶします。地区に青色が多くなれば、作業も終盤ということが誰の目にも分かります。災害支援においては行政側も終わりが見えないことが一番疲労がたまります。見える化は、住民、行政双方にメリットがあります。

 -災害対応で大切なことは

 大災害では民間の力を生かすことで、その後の復旧・復興が早まります。その中心となるボランティアセンターを立ち上げるかどうかの判断をはじめ初動がとても大切です。阪神大震災を契機に組織された「震災がつなぐ全国ネットワーク」など、災害の現場をよく知る多くの民間団体が今回、現地に入りました。そうした団体の意見も聞き、力を使いこなせるかどうかは、受け入れ自治体の胆力にかかっています。あふれかえる支援要望を、即決で裁いていく力が肝要です。

1/2ページ

最終更新:8/14(月) 11:00
西日本新聞