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天理のバレンティン神野、史上初!初打席から2連発

8/14(月) 8:00配信

日刊スポーツ

<全国高校野球選手権:天理6-0大垣日大>◇13日◇2回戦

 「天理のバレンティン」が、本家も顔負けの2発を放った。天理(奈良)神野太樹外野手(3年)が2打席連続のアーチを放ち、元近鉄、阪神の中村良二監督(49)に甲子園初勝利を贈った。

 したたかに狙っていた。「天理のバレンティン」こと4番神野が、史上初となる大会初打席からの2打席連続本塁打を放った。普段はライナー性の打球でチャンスメークを心掛けるが、このときは違った。「みんなにホームランを狙えと言われていた。打った瞬間、入ったと思った」。2回だ。本家ばりに力強く振り切り、バックスクリーン右へのソロで先制に成功した。

 さらに4回。2発目はなんと“予告ホームラン”だった。1発目を放ちベンチに戻ったとき、大相撲の元横綱、輪島大士氏(69)の長男で親友の輪島大地投手(3年)に言った。「欲を出さないで、場外ホームラン狙ってくるわ!」。その言葉通り高校通算14本目を左翼席にたたき込んだ。

 愛称の「天理のバレンティン」は、同学年で練習補助員を務める高橋良が「体もデカイし、色は黒くて打ち方も似てた。(顔に)ほくろもあったから」と名付けたもの。本人は奈良大会中に「名前先行」をいやがっていたが、もう「名前負け」とは言わせない。

 神野は「うぬぼれず、コンパクトにやっていきたい。ホームランのことは忘れて切り替えて」と次戦を見据えた。それは勝負の怖さを知っているからだ。1年生で出場した夏の甲子園。「飛び込めば捕れそうだったライナーに引いてしまった」。右翼守備で消極的になり、敗れた先輩たちの涙を見た。この日宿舎を出る前、その失敗を記した“野球ノート”を読み込んだ。「自分のせいで負けた」。最終学年こそは自分の力でチームを勝たせたかった。

 近鉄、阪神でプレーした元プロ野球選手で、甲子園初采配だった中村良二監督(49)は、勝利に目を赤くした。「神野は本当に勝負強い。選手全員が、出来過ぎなくらい、力を出してくれた。100点満点」。4番神野の頼もしい働きが、監督を男にした。【真柴健】

 ◆神野太樹(じんの・たいき)1999年(平11)9月29日、名古屋市生まれ。松栄小3年から「中京エンペラーボーイズ」で野球を始める。天理では1年夏から背番号20でベンチ入り。その年の夏の甲子園には背番号9で出場した。高校通算14本塁打。座右の銘は「きっとうまくいく」。172センチ、77キロ。右投げ右打ち。

 ◆2打席連続本塁打 天理・神野が記録。今大会の神戸国際大付・谷口(対北海)に次いで大会通算33人目(35度目)。神野は15年夏にも1年生で出場しているが、今大会は初打席から連発。大会最初の打席から2打席連発は史上初。

 ◆元プロ監督 選手として近鉄、阪神に在籍した天理・中村良二監督が出場。教職10年や研修で資格回復が可能になった84年以降、元プロの甲子園出場監督は10人目(独立リーグ出身者除く)。勝利は15年夏の山本皙監督(大阪偕星学園)楠城徹監督(九州国際大付)以来。

最終更新:8/14(月) 8:05
日刊スポーツ

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