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【起債評価】求むハイブリッド、運用難投資家-積水ハウス債人気

8/14(月) 6:00配信

Bloomberg

積水ハウスが起債した劣後公募債が人気化した。普通社債(SB)より弁済順位が劣るため表面利率(クーポン)が高く、日本銀行のマイナス金利政策で運用難に直面している投資家のこうしたハイブリッド債への需要は強い。

クーポンはミッドスワップ(MS)+70ベーシスポイント(bp、bp=0.01%)で当初5年は0.81%。銀行劣後債に比べたリスクウエート(RW)の低さも好感された積水ハウス債は、発行額を当初の1000億円程度から1200億円に増やした。それでも希望額が購入できなかったとの不満を漏らす投資家が確認された。債券格付けは格付投資情報センター(R&I)がA、日本格付研究所(JCR)がA+。

このハイブリッド債は50%の資本性が認められ、格付け会社は調達額の半分のみを負債とみなすことができる。積水ハウスが格下げリスクの軽減を狙ったように、発行体も一定の条件を満たせばハイブリッド債による資金調達のメリットがある。財務上の格付け対策は増資が一般的だが株式希薄化を伴う。ハイブリッド債は巨額の資金調達でも格下げリスクを軽減できる上、株式希薄化を回避できる。

ある機関投資家は同格のシングルA格の5年債が7月以降0.1%半ば-0.2%程度であると指摘、低金利環境下で実質5年債の0.81%は投資せざるを得ないと話した。別の投資家は銀行劣後債のRW250%に対して事業債で格付けがそのまま反映される積水ハウスのRWは50%で投資妙味が極めて高いと話した。運用に窮する複数の投資家からは、今後は事業会社からの劣後債が増えることを望む声が聞かれた。実際にある証券会社の引き受け関係者は、国内でハイブリッド債発行の検討に入っている企業が複数あることを明らかにしている。ただ積水ハウス債についてはある地方銀行の債券運用担当者が、せめて0.9%以上を期待していたと仕上がりの物足りなさに不満を漏らす声も出ていた。

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最終更新:8/14(月) 11:08
Bloomberg