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なぜ、テレビはネットのデマに踊らされるのか 番組制作者らが語る5つの危機

8/20(日) 11:01配信

BuzzFeed Japan

自ら取材や確認をせず、ネットのネタに安易に飛びつき、あげくデマに踊らされる。そんなテレビの失態が続く。これは個別の担当者の問題ではなく、業界の危機ではないか。【BuzzFeed Japan / 播磨谷拓巳】

BuzzFeed Newsは複数の番組制作者に取材した。

宮崎駿引退宣言集、ガリガリ君新味…

最近あったミスを列挙すると以下のようなものがある。

・フジテレビ「ワイドナショー」(5月28日)。「宮崎駿さん引退宣言集」のコーナーで実際の発言ではないものを紹介
・フジテレビ「ノンストップ!」(6月6日)。人気アイス「ガリガリ君」で存在しない味を紹介
・TBS「世界の怖い夜」(7月19日)。一般人の写真に何者かが修正を加えたものを本人に無断で心霊写真として紹介


ワイドナショーとノンストップ!に関しては、宮崎さんの発言やガリガリ君の新味を勝手に創作した「ネタツイート」が存在する。番組制作者はそれを「本物」と勘違いし、事実関係を確認せずに放送したようだ。

宮崎駿さんの引退宣言は、過去の報道など信頼できる情報源を調べれば確認できる。ガリガリ君も製造、販売元の赤城乳業に問い合わせればわかることだ。

2つの番組はそれらの基本的な確認作業をしていなかったのではないか。

「心霊写真」については、番組放送後、その写真を撮影した本人がネット上で名乗りを上げ、心霊写真ではなく、あとから何者かが修正を加えたものであり、番組側からの問い合わせなどもなかったことをBuzzFeed Newsに語っている。

BuzzFeed Newsはこれらの事例について、各テレビ局に問い合わせてきたが、正面から広報に取材しても「回答を控える」とされ、本当のところはわからない。

複数のテレビ番組制作者に、匿名を条件にミスが頻発する舞台裏を聞いた。

1.ネットリテラシーの低さ

取材に答えた番組制作者たちは「確認作業は複数人でやっている」という。

例えば、キー局でバラエティ番組のプロデューサーをしている男性は、そのプロセスについてこう説明する。

放送前に素材をプロデューサー、本編担当ディレクター、アシスタントプロデューサー、本編担当AD(アシスタントディレクター)など複数人で指差し確認。バラエティであっても、これだけの確認プロセスがある。

では、なぜミスが起こるのか。この男性は「ネットに詳しくない」ことを理由にあげる。

「ネットリテラシーが低い人がテレビ制作には多くいますね。ネットユーザーを下に見たような発言がサクッと出してしまったり、誰でも知っているような話題のサービスを知らなかったり。基本的にネットに詳しくないです」

旬のネタはネットにある。だからネットで情報を検索するが、そもそものリテラシーは高くないので、情報の利用方法や確認手法が甘くなるのではないか、ということだ。

キー局で働く別の男性スタッフはこう話す。

「ガリガリ君の件でいったら、まず赤城乳業さんに許諾は絶対に取りますよね。その際『過去のおもしろい味を教えてください』と取材します。Twitterの情報は参考にして、裏を取るのが通常ですね。心霊写真の件もありえないミスかな、と」

複数のテレビ局で仕事をした経験のある彼によると、チェック体制はプロデューサーによって異なる。番組で使われるテロップの場合だと、まず校閲2人がチェックをし、そのあとにチーフディレクターがチェック。最後にプロデューサーチェックの三段階チェックがある。

ADがVTRをディレクションをするケースもあるが、チェック体制は同じである。

過去には、ディレクターがADに番組で使う画像を用意するよう指示したところ、ネットで拾ってきた出典不明のものを出してきたことがあったという。そのときは、プロデューサーが放送前に気づいてストップがかかった。

誰かが気づいて未然に防げればいいが、細かく確認されず、チェックをすり抜けることがある。ネット上には事実不明確なものが溢れている。ウソをウソと見抜ける人材が、テレビ制作関係者に足りていないという。

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最終更新:8/20(日) 15:49
BuzzFeed Japan