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なぜ、テレビはネットのデマに踊らされるのか 番組制作者らが語る5つの危機

2017/8/20(日) 11:01配信

BuzzFeed Japan

4.慢性的な人手不足

テレビ関係者が口を揃えるのは、「慢性的な人手不足」だ。キー局の職員たちは残酷な言葉を口にする

「いま本当に人が足りないですからね。やりたいと言ったらすぐになれますよ。業界的に著しくハードルが下がっています」

「簡単に飛びます。失踪して、音信不通。番組に責任感を持たずにやっている感は否めませんね」

人手不足のうえに、世間から嘲笑を買うミスを出せば、イメージは下がる。結果、いい人材はさらに入ってこなくなる。

「悪いサイクルができあがっている」と、あるキー局の男性職員いう。

制作会社のADであれば、21~22歳で業界に入ったとして、ディレクターにあがるまで早くて数年。中には10年かかる人もいる。それまでにあらゆる雑務を四六時中こなさなければならない。

この男性職員は、こう言った。

「私が見ていても『なにをモチベーションにしているのかな』と思います。夢も希望もないのにって」

さらにフリーの男性ディレクターからは、こんな証言も出てきた。

「正直、ADがバカすぎて。いまは人が少ないし、誰でも入れる状況です。プレビュー(※ナレーションを入れる前のVTRチェック。通常はディレクターがVTRを流しながらナレーションを音読する)でナレーション原稿の漢字が音読できない子とかいますし」

このような現状になると、キャリアを積んでいない人が入ったり、過去に問題があった人が戻ってきたりする。居酒屋でハキハキしているアルバイト店員を見つけたら「テレビのADどう?」と勧誘することもあるという。

この状態を生んでいる理由には、局員と制作会社の待遇格差がある。都内の制作会社のベテランは打ち明ける。

「テレビ局の正社員よりも圧倒的に安い給料で、将来が保証されているわけでもないのに働き続ける。制作費は削られ、将来を悲観した人は次々と辞める。やりがいはあるけれど、典型的な『やりがい搾取』ですよ」

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最終更新:2017/8/20(日) 15:49
BuzzFeed Japan

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