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「私の問題提起によって、職務質問が減った方が良いと思う」東京都を提訴したIT企業エンジニアが訴え

8/23(水) 14:59配信

AbemaTIMES

(C)AbemaTV

 警視庁の警察官から1時間半にわたる職務質問を受け、精神的な苦痛を負ったとして、30歳の男性が訴訟を起こした。

 東京都を相手取って慰謝料など総額165万円を求める国家賠償請求訴訟を起こしたのは、都内のIT企業に勤務するエンジニアの江添亮さん。AbemaTV『AbemaPrime』では、本人に当時の状況を再現してもらった。

 先月3日、江添さんは江東区の自宅から銀座にある勤務先まで、およそ5キロの道のりを徒歩で通勤していた。服装は普段どおり、ブーニーハットを目深にかぶり、「公式なものではないが、自衛隊がよく使うシャツ」を着て、腕にはアームカバーを着けていた。

 ところが途中、警察官3人に職務質問を受け、「会社にいかなければならないから通してほしい」と訴えるも、所持品の検査に応じなければ通さないと、出社を妨害されたとしている。別の警察官からは「公務執行妨害だ」「拳銃に触った」など、“犯罪者のように扱われた“と訴えている。

 「うつむいて、下を向いて歩いてるのが怪しいと。その日は暑かったので、日よけのために帽子をかぶっていた。自分としては普段通りの恰好ですよ」。江添さんを取り囲む警察官は10人にまで増え、最終的にはリュックの外から触って中身を確認、ようやく解放されたのだという。

■私の問題提起によって、職務質問自体が減るほうが良いと思う

 「議論を好むタイプかもしれない」という江添さん。「短い文章なので、もともと知っていた」という警察官職務執行法を根拠にこう説明する。 

 「そもそも職務質問は警察官職務執行法第2条に規定されているが、停止させて質問できるとしか書いていない。逮捕した場合には所持品を調べることができるが、職務質問では検査できない。だから見せる義務はなかった。職務質問に付随して手荷物の検査を行うことができるという判例はあるが、今回はすぐに“荷物を見せていただきたい“ということだった。警察官は法的根拠を示すことはなく、“説得です“、“お願いです“と言い続けた」。

 警察官職務執行法2条は、異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して何らかの犯罪を犯したまたは犯そうとしていると判断できる理由がある場合、対象者に質問が可能と定めている。あくまでも“任意“のため、拒否することは可能だ。それにしても、1時間半にも及んだ押し問答。見せてしまった方が楽だという考えは無かったのだろうか。

 「付近で事件が起きて容疑者が逃走中なので所持品を見ればわかるという説明や、この日時にこの付近で犯行予告があって、といった説明があればわかるが、周辺で事件が増加しているとか、そういうことも否定していた。過去に2度職務質問を受けたことがあるが、いずれも相当する理由があるかなという状況だったので応じた」。

 当時、江添さんがリュックの中に入れていたのは仕事で使うノートPC2台と、その周辺機器のみだったという。

 「街中を歩いていて私人に荷物を見せてほしいと言われて見せないと思う。それを見せろというなら、こちらが警察が怪しいと思ったら警察にポケットの中見せてくださいと言っていいはず。相互に行われるべきだ。本来は捜査令状がなければ行ってはいけないこと。その原則を例外的に破る感じで存在しているので、毎日あたりまえに行われていることに疑問。民事上の賠償リスクを負ってまでそうした行動をするというのは、私の感覚からするともやもやする。私の問題提起によって、職務質問自体が減るほうが良いと思う」。

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最終更新:8/23(水) 15:38
AbemaTIMES