ここから本文です

親権争いは「連れ去ったもの勝ちではない」 最高裁で勝った母側が会見

8/29(火) 15:17配信

BuzzFeed Japan

娘は、父親が育てるべきなのか、母親が育てるべきなのか。長女(9歳)の親権をめぐって大きな注目を集めた離婚裁判に7月、最高裁が結論を下した。勝訴した母親側が8月28日、東京・霞が関の司法クラブで記者会見した。【BuzzFeed Japan / 渡辺一樹】

この裁判では、1審・千葉家裁松戸支部が「年間100日に及ぶ面会交流計画」を立てた父親に親権を認める、異例の判決を出して話題を呼んだ。

しかし、2審・東京高裁は「親権者は母」と逆転。最高裁もこの決断を支持した。

母親は「7年前にやむにやまれず、2歳の娘を連れて別居を開始して以来、長く険しい道のりでした。ようやく最高裁での結論が出て、心から安堵しております」とするコメントを、代理人を通じて発表した。

これまでの経緯

父母間の長女の親権をめぐる争いは、2010年5月に母親が長女を連れて出て行って以来、約7年に及んで続いていた。

離婚調停や数々の審判の後、2012年3月提訴の離婚裁判で、1審・千葉家裁松戸支部は2016年3月、「親権者は父」と判断した。決め手となったのが、父親が立てた年間100日に及ぶ面会交流計画だった。

つまり、母と娘をたくさん会わせるつもりがある「寛容な父親」に親権を認める、という判断だ。この1審判決は、親権をより寛容な親に認める「寛容性の原則」(フレンドリーペアレンツ)に基づくものだとして、大きな話題となった。

しかし、控訴審判決は一転、「親権者は母」と判断した。

なぜ逆転したのか

父親側の主張は、母親が当時2歳5カ月だった娘をつれて別居したことを「違法な連れ去りだ」とし、そのうえで、子を連れ去った親をに親権を与えてはならず、親権者を決めるには面会交流が重要だと主張していた。

一方で2審・東京高裁判決は、母親の行動を「違法な連れ去り」とは認めなかった。

2審判決は、生まれてからの子どもの養育状況や、現在の状況、父母の監護能力や意欲、子どもの意思など、子の健全な成育に関する事情を総合的に考慮し、子の利益の観点から定める、という基準を示した。

そして、総合考慮で、母親に親権を認めた。

東京高裁判決は、母親が子どもを連れて別居したことへの評価について、別居当時、夫は多忙で2歳4カ月の長女を監護を委ねるのは難しかったこと、夫婦関係がすでに破たんに瀕していたことなどから、子連れ別居は違法な連れ去りではなかったと結論づけた。

母親側の代理人は、東京高裁判決が「連れ去り」という表現を使わず、「(母が)幼い長女を放置せずに連れて行った」と表現したのは、このためだとした。

1/2ページ

最終更新:8/29(火) 15:17
BuzzFeed Japan