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「万引きの実態、もっと知って」元フジテレビアナ・菊間千乃弁護士が訴え

9/5(火) 17:34配信

AbemaTIMES

(C)AbemaTV

 比較的“軽い“犯罪だと思われがちな「万引き」。ここ数年、認知件数、検挙件数は共に減少傾向にあるものの、被害額は推定で年間4,615億円にも上り、1日あたりに換算すると実に約12億円にもなる(2010年、万引防止官民合同会議発表推定値)。なんと、オレオレ詐欺など特殊詐欺の10倍という被害額だ。

 万引きの被害に苦しんできた梅木書店(世田谷区)の梅木秀孝さんは「1冊盗まれると、元を取るのに6、7冊売らないといけない。利益を出すにはそれ以上、下手すると10冊近くになる」と頭を悩ませる。梅木書店では10数年前から万引き被害が増加しており「多い時だとひと月10万くらいいっちゃう。本当にがっかり」と話す。出版不況で経営が苦しい中、それに追い打ちをかけるように万引き被害。40年以上続いてきた梅木書店は店舗の縮小を余儀なくされた。

 万引き事件に取り組み、NPO法人「全国万引犯罪防止機構」の理事を務める弁護士の菊間千乃氏はAbemaTV『AbemaPrime』で「刑法に“万引き“という言葉は無いし、罪名で言えば『窃盗』になる。万引きという言葉だと、青少年が最初に手を染める犯罪で、注意をして更生させるもので、くらいにしか思っていない方が多い。でも、被害額がものすごい額になっているし、それでお店が潰れるような事態にもなっている」として、軽く考える傾向に警鐘を鳴らす。

 最近では、ネットオークションでの転売を目的とした、大規模・悪質な事案も増えているのだという。

 「梅木さんの言うとおり、コミックの場合、1冊取られた場合は6冊くらい売らなければ元が取れないと言われている。20巻の漫画が1セット盗まれると、120冊売ってようやく売り上げゼロの状態に戻せる。町の本屋さんには本当に厳しい。また、本にはバーコードがついていないので、自分のお店で盗まれたものかどうか立証ができない。しかも今はネットでも売れるので、何人かで店に来て、全巻持っていくというパターンもある。メルカリには盗品の可能性のあるものが『新品』として出品されている。また、10人ぐらいで、見張り役までいるというケースもある。強盗のように力ずくで持っていって走って逃げてしまえば追いかけてこないということで、棚にあるもの全部無くなるということもある。郊外の薬局とか衣料品量販店などは外国人の窃盗団に狙われている」(菊間弁護士)

 法律やその運用の点からも、万引き防止はまだまだ不十分だという。

 「古物商を取り締まる法律で、質屋などでは『本人確認しなさい』『盗品があったら伝えなさい』とされているが、ネットオークションの場合、あくまで場を提供しているだけなので、法の目をかいくぐれる状態になっている。そこをどうしていくか、これからの課題」「万引きしたものをバックに入れた瞬間を見たり、お店の外に出ないと捕まえてはいけないんだと思いがちだが、それは違う。物を自分の支配下に入れた段階で犯罪は成立する。警察も曖昧で、お店の方が警察に相談に行ったら『お店の中で捕まえちゃったんですか、それだとダメですね』と言われたケースもあった。警備会社も店外に出た段階で捕まえようとして逃げられるなど、対応に困っている。お店側も被害額が少なければ『今度から気をつけましょうね』ということで警察に届け出ないというケースもあるが、そういう人たちは再犯率も高い」(菊間弁護士)。

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最終更新:9/5(火) 17:43
AbemaTIMES