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シャンプー容器のギザギザ、普及の理由が話題に 花王が実用新案を取り下げ、利益より消費者の利便性を重視

9/12(火) 7:00配信

withnews

 シャンプー容器の側面にあるギザギザ。目をつむっていても、そこを触ることでリンスではなくシャンプーだとわかるように付けられています。今ではほとんどのメーカーで採用されていますが、その「普及の背景」がネット上で注目を集めています。いったんは実用新案を出願したものの、業界全体で採用してもらうべく取り下げたという花王(東京都)に、詳しく取材しました。

【画像】第1号の容器と、そこに至るまでの試作品の数々。ボディウォッシュの目印「一直線状の触覚記号」も

ツイッターで話題に

 今月1日、「企業の利益より消費者の利便性を優先した姿勢は素晴らしいと思う」という文言で、花王が出願を取り下げた経緯を書いた文章がツイッター投稿されました。

 この投稿に対して、「これ、本当にありがたいです」「利他的な目的だったのが素晴らしい」といったコメントが寄せられ、リツイートは7千、いいねは9千を超えています。

 経緯について花王の広報担当者に質問すると、「実用新案を取り下げて、業界各社にはたらきかけたというのは事実です」との答えが返ってきました。

1991年10月に初登場

 最初にギザギザのついたシャンプー容器が登場したのは1991年10月。

 きっかけは、1980年代後半に「シャンプーとリンスの容器が同じで紛らわしい」「洗髪時、目をつぶっていても区別がつくといい」「目が不自由なので容器に工夫をしてほしい」といった消費者の声が寄せられたことでした。

 その後、一般の人を対象とした誤使用の実態調査や盲学校の訪問調査を実施。盲学校では「ボトルに輪ゴムを巻いておく」「同じ形の容器を使わない」といった工夫がされていたそうです。

 こうした調査を受けて、「触ってわかる、新しい基準」を作ることに。質感の違うものにしたり、凸マークを入れたり、あれこれ試した結果、ボトル側面にギザギザのきざみを入れることになりました。

 市場に出す前の1991年7月に実用新案を出願。「きざみ部分によって触覚で識別できる。きざみを容器側面の中心線よりやや後ろに縦に入れることによって、正面からの美観を損ねず、印刷などの加工を阻害しない」という特徴を理由としました。

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最終更新:9/12(火) 7:00
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