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女優の妊娠インタビュー記事がなぜ問題なのか? 「マタ旅は危険だし、かっこ悪い」

9/13(水) 17:02配信

BuzzFeed Japan

女優の相武紗季さんが初めてのお子さんを妊娠し、ママ向け雑誌のインタビューに答えましたが、この内容に、産婦人科医の宋美玄さんがツイッターで異議を唱えました。

「やめて!こういうインタビュー」と書いた後に、出産前にやっておきたいこととして「やっぱり旅行!」「今は国内も、海外も、駆け込み気味に旅行に出て、思い出を作りたいなと思っています」と答えた相武さんの言葉を引用しています。

何が問題だったのでしょうか?【岩永直子 / BuzzFeed Japan Medical】

マタ旅のリスク 1分先は闇なのが妊娠

妊娠中の旅行は、「マタ旅」というキャッチーな名前をつけられて、近年、急速に広がりました。有名人がおしゃれな行為として体験談を公表し、それをメディアが好意的に取り上げ、一般人が憧れて真似をするという流れもできています。

そもそもマタ旅のリスクとはどういうものなのでしょう。

「まず皆さんに覚えておいてもらいたいのは、妊娠中は1分後に何が起きるかわからないということです。たとえ健診で順調ですと言われても、その直後に早産しかかったり、赤ちゃんがお腹の中で成長や心臓が止まったりということは十分あり得ることなんです」

そして、急変した時の妊婦や赤ちゃんの運命を分けるのは、すぐに対処できるかどうかです。

「出血や腹痛など何か問題が起きた時に、自宅や自宅周辺にいればすぐにかかりつけ医のところに行けます。これが沖縄の離島など、産科医療が手薄な観光地にいたら対応が遅れることが考えられます。夜間でもうフェリーの時間がないなんてことになったら、大きな病院に運ぶこともできないし、ベストなタイミングでベストな医療が受けられないでしょう」

「まして海外であったらその国の医療の水準によって、受けられる医療の質も左右されるでしょうし、言葉の問題も、医療費の問題もある。1億円請求されたという話も聞きます」

さらに、余裕がない現地の産科医療の負担になる問題も指摘します。

「沖縄の八重山諸島で唯一お産ができる県立八重山病院に勤めていた先輩医師も、『マタ旅妊婦が多過ぎる』と疲れはてていました。現地の妊婦さんを診るだけでも精一杯なのに、その上、どうしてマタ旅の妊婦の急変に24時間対応しなければならないのでしょうか? マタ旅を煽るメディアや旅行業者は、自分たちの商売が地域医療を圧迫することにつながるという自覚を持ってほしいです」

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最終更新:9/14(木) 5:19
BuzzFeed Japan