ここから本文です

「くもにジャムをぬりました」小学2年の“童話作家” 絵本が校内で人気 福岡市の西都小

9/13(水) 10:32配信

西日本新聞

 福岡市西区の西都小特別支援学級に通う男の子が手掛けた絵本「こうちゃん」シリーズが、校内で人気だ。色鉛筆を用い、みずみずしい感性で夢の世界を描くのは、2年生の池晃太朗君(8)。図書室に置かれた3冊の周りには、児童たちの輪ができている。

⇒【動画】絵本「こうちゃんのだいぼうけん」の全ページを、晃太朗君が読み聞かせ

 「こうちゃんはもりのなかをだいぼうけんします。よく見たら、おおきな木がブロッコリーでした」-

 晃太朗君が、自分をモデルに描いた1作目は「こうちゃんのだいぼうけん」。巨大ブロッコリーの森を抜けたこうちゃんは、鼻を踏んづけてしまったゾウと仲直りしたり、プロペラ付きのブランコで夕暮れの空を飛んでいったり…。自宅でママが「おかえり」と出迎えるまで、楽しげな冒険劇が繰り広げられる。

 画材は色鉛筆と2Bの鉛筆、そして画用紙。今春、見開き14ページの大作を約2週間で仕上げた。

「夢の世界をいっぱい描きたいんだ」

 晃太朗君は人とのコミュニケーションや集団行動が少し苦手だ。一方で、母親のさやかさん(35)によると「元々絵が得意で、最近は車や建物などを立体的に描くようになった」。

 最初に生き生きとした絵のファンになったのは、特別支援学級「大地1組」担任の大櫃(おおびつ)玲子先生(35)だった。1カ月に2冊以上のペースで自由帳を絵で埋め尽くしていく晃太朗君に驚き、「絵本を描いてみない?」と勧めたところ、すらすらと1作目を描いた。「くもにジャムをぬりました」など、紡ぎ出す言葉も温かい。

 「僕がやってみたいことを描いているんだよ。だって、わくわくどきどきしたいもん。夢の世界をいっぱい描きたいんだ」

「つい声を出して笑ってしまう。大好き」

 2作目に続き、今月になって3作目「こうちゃんのえんそうかい」が完成。2年生の森文那(ふみな)さん(8)は、「つい声を出して笑ってしまう。大好き」と話す。晃太朗君が友達に読み聞かせをすることもある。

 動物博士、消防士、小学校の先生。将来の夢がどこまでも広がる小学2年“童話作家”は「次回作は『こうちゃんサファリパークへいく』だよ」とニコリ。きょうも鉛筆を握り、画用紙に向かう。

西日本新聞社

最終更新:9/13(水) 10:42
西日本新聞