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文大統領「ドイツは過去の歴史問題に対する真の反省を通じて未来に向かって進んだ」

9/13(水) 7:44配信

ハンギョレ新聞

12日、シュレーダー前ドイツ首相と面会 「韓国の過去事は完全に解決されず」 「光州」「社会的大妥協」などをテーマに歓談 シュレーダー元首相、韓国版の自叙伝とコーヒーグラインダーをプレゼント 

 文大統領は12日、ドイツのシュレーダー元首相と面会し、「ドイツは過去事に対する真の反省を通じて未来に向かって進むことができたが、私たちにはまだその問題が解決されていない」とし、韓日間の歴史問題が解決されていないことに対する残念な気持ちを表した。

 文大統領は同日午後4時50分に大統領府でシュレーダー元首相と面会し、シュレーダー元首相が11日、「慰安婦」被害者のハルモニ(おばあさん)らが居住する「ナヌムの家」を訪れたことに言及し、このように述べた。「首相が慰安婦被害者のハルモニたちが住んでいるナヌムの家を訪問し、ハルモニたちを慰めて、過去の歴史問題を振り返った」として感謝の意を表した文大統領は、さらに「ドイツは過去の歴史問題に対する真の反省を通じて、過去の問題を理解し、未来に向かって進んでいるが、まだ私たちにはその問題がは完全に解決されていないと思われる」と付け加えた。

 シュレーダー元首相は「日本が犯した蛮行が(慰安婦被害者)ハルモニたちに残した傷跡を目にし、その方たちに会って心打たれた」とし、「日本がまだ謝罪していないことについても話し合ったが、ハルモニたちは『私たちは憎しみもなく、復讐を望んでいるわけでもない。ただ、歴史にあったことを日本に認めてもらいたいだけだ』と話した」と伝えた。また、「その方たちの苦しみは歴史的にも認められなければならない」と付け加えた。シュレーダー元首相は、ナヌムの家でイ・オクソンさんからプレゼントしてもらった「記憶のリストバンド」を着用して文大統領に会った。彼は11日、ナヌムの家を訪問した際、「ハルモニたち一人ひとりの犠牲と苦しみはホロコースト(第2次世界大戦中のナチスドイツが行ったユダヤ人虐殺)と変わらない」として、謝罪を拒んでいる日本を批判した。

 シュレーダー元首相はさらに、「二番目に感動したのは映画『タクシー運転手』」だとして、「若者たちが死を覚悟して民主主義を勝ち取ろうとした努力を見て、深い感銘を受けた」と言及した。また「過去の話も重要だが、現在の話も重要だと思う。特に、新政権が発足してから経済・社会全般に大きな変化と改革を計画しているようだ」と話した。これに対し文大統領は、自身もタクシー運転手を見たと答えながら、和気あいあいと対話を続けた。文大統領は「危険を冒して光州(クァンジュ)の真実を知らせたユルゲン・ヒンツペーター(Jurgen Hinzpeter)記者の努力も光州(の精神)を継承するのに大きな力になった」とし、「ドイツが節目節目で韓国の民主主義のために努力してくれたことに感謝する」と述べた。さらに、「光州民主化運動は、当時は挫折したかのように見えたが、結局韓国の民主主義につながり、最近、韓国の民主主義が崩れた際に、それを立ち直らせたろうそく革命の源泉になったと思う」と文大統領は明らかにした。

 大統領府のパク・スヒョン報道官は接見後に発表した書面ブリーフィングで、文大統領とシュレーダー元首相は文在寅政権が推進している「社会的大妥協」についても話し合ったと伝えた。パク報道官は「文大統領がシュレーダー元首相の『包括的・社会・労働改革』(アジェンダ2010)が、ドイツの経済と競争力を再生し、ドイツ経済を堅実に導く原動力となったと評価した」と明らかにした。これにシュレーダー元首相は「いま文在寅政権が政労使委員会などを通じて社会的大妥協を達成しようとする試みは間違いなく正しいことであり、現在のドイツがこのような試みが正しいということを証明している」と答えた。彼は「(社会的大妥協を)推進するのは困難なことだが、必ずそれに見合う価値がある」と励ました。文大統領は「新政府が推進する最低賃金の引き上げや労働時間の短縮を通じた雇用創出、所得主導の成長、包容的成長などは、従来の経済基調を変えることであるため、不安を感じる国民もいるのが事実」とし、「疎通と説得を通じてそうした不安を解消し、これから進むことが重要な課題」と明らかにしたとパク報道官は伝えた。

 同日、シュレーダー元首相は、文大統領と過去の歴史問題や社会的大妥協などについて本格的に話し合う前に、韓国語に訳された自身の自叙伝『ドイツのゲアハルト・シュレーダー自叙伝:文明国家への帰還』とコーヒーグラインダーを文大統領にプレゼントした。シュレーダー元首相は「ハノーバーにある私の執務室でいつかまたお会いできる日を楽しみにしている」と述べた。

 また、「大統領は無類のコーヒー好きだと聞いた。豆を直接挽いて淹れたコーヒーが最高の味を出す。執務室でコーヒーが飲みたくなった時に、最高のコーヒーを味わえる機械を持ってきた」としながら、コーヒーグラインダーを渡した。このグラインダーはドイツの製品ではなく、イタリア製品だという。シュレーダー元首相は「なぜイタリアの物を持って来たのかと訊かれそうだ」と冗談を言い、同席者たちの笑いを誘った。文大統領は、シュレーダー元首相に韓国語版の自叙伝の出版を祝った後、「(ドイツが)経験した新再生エネルギー問題などが新政府の政策でも非常に参考になるだろう」と述べた。同日の面会にはシン・ジェヒョン外交政策秘書官やナム・グァンピョ国家安保室第2次長、ソン・インベ第1付属秘書官、ドイツのシュテファン・アウアー韓国大使らが同席した。

チョン・ユギョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:9/13(水) 7:44
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