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テレビ会議遠隔授業「教育効果は想定以上」 試行の南砺市

9/13(水) 0:10配信

北日本新聞

 テレビ会議の仕組みを利用した小規模校の遠隔合同授業について、文部科学省が2015年度以降に試験的に実施した南砺市の6小中学校など11県の約50校からは「思った以上の効果があった」などと評価する声が出ている。

 南砺市は2015~17年度、井口と五箇山地方の6小中学校でICT(情報通信技術)による遠隔合同学習を試験導入している。ノウハウを積み上げ、18年度からの本格導入を目指している。

 15、16年度は文科省の委託を受けていたが、17年度は市単独で実施。井口、上平、利賀小学校4~6年の国語・理科と利賀、平、井口中学校1~3年生の理科・英語・国語で取り組んでいる。

 授業にはテレビ会議システムや電子黒板、タブレット端末を活用。児童らの後方モニター画面に相手校の教室を映し出し、一つの教室と似通った空間をつくり出す。

 今月5日に行われた小学4年理科の公開授業では、上平14人、井口5人の児童が月の観察データからその動きを推測した。2校分の観察結果を合わせることでデータが充実し、幅広い観点から考えを述べ合うことができた。中学校の授業でも多様な考え方に接することができるようになり、教育効果を高めている。

 鹿児島県の離島・徳之島では、小学校3校が試験実施に参加。徳之島町立母間小学校の赤崎公彦教諭は「当初は効果に疑問もあったが、実際に取り組むと児童の反応がすごく良かった」と話す。学力向上にも手応えを感じているという。

 小学校2校で試験している山口県萩市教育委員会の担当者も「少人数で討論すると影響力のある子の意見に流されがちだが、他校と一緒だと新鮮な発見がある」と指摘。「市内には小規模校が多いので広げていきたい」というが、現状では学校の通信環境の整備に充てられる予算は限られ、導入費用の半額負担も厳しい。「より安価な仕組みを模索していきたい」と話す。

 北海道教育大の玉井康之教授(地域教育経営)は「お互いの取り組みを紹介し合い、いい意味で競い合うことがプラスになる。過疎地にとどまらず、都市部で増えている1学年1学級の小規模校でも有効だ」と評価している。

北日本新聞社

最終更新:9/13(水) 10:08
北日本新聞