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朝鮮学校 東京地裁、無償化認めず 文科相に広い裁量権認める

9/14(木) 7:55配信

産経新聞

 朝鮮学校の高校授業料無償化をめぐり、原告の請求を全面的に退けた東京地裁判決は、無償化の適用対象に指定するかどうかの判断にあたり、文部科学相に広い裁量権を認めた。原告勝訴とした7月の大阪地裁判決は、裁量権の範囲を限定的に解釈しており、結論を分ける形となった。

 公立高で授業料を徴収せず、私立高生らに就学支援金を支払う高校無償化制度は平成22年4月、民主党政権下で導入されたが、政権交代後の24年12月、下村博文文科相(当時)が朝鮮学校を対象外とする方針を表明。25年2月に省令改正を行い、申請していた朝鮮学校を不指定処分とした。

 当時は、就学支援金が授業料に確実に充当されるなど「適正な学校運営」が行われることを指定要件の一つに規定。訴訟では、これを満たさないことを理由に不指定とした文科相の判断が、裁量権を逸脱していたかが主な争点だった。

 大阪地裁判決は、裁量権の範囲を限定的にとらえ、要件を満たさないとするには「特段の事情」が必要と指摘。北朝鮮の国家理念を賛美する教育に朝鮮総連が関与していることなどを認めつつも、これを「特段の事情」とは見ず、不指定処分を違法と結論づけた。

 一方、東京地裁判決は要件に適合しているかの検討は「文科相の専門的、技術的判断に委ねられている」とする。

 「支援金が流用されるおそれ」が否定できない場合は不指定にできるとの立場から、(1)公安調査庁の資料(2)朝鮮学校への影響をうかがわせる総連ホームページの記載(3)朝鮮学校を運営する学校法人が総連の強力な指導下にあることを指摘した判例-などを元に、不指定処分は不合理とまでは言えないとした。

 原告側代理人は「拉致問題を理由に不指定とされたのは明らか」としており、控訴する方針だ。

最終更新:9/14(木) 8:26
産経新聞