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「部活動の休養日」動き広がる 生徒や教員の負担減へ 九州の公立中高

9/14(木) 10:13配信

西日本新聞

 生徒や教員の過重負担が指摘されている中学、高校の部活動について、九州各県で休養日を増やす動きが広がっている。九州の7県と3政令市の教育委員会のうち、長崎県など4県1市がこの1年で月1回の一斉休養日を新たに設けたり、土日を休みとするよう通知したりして、各公立校に徹底を求めた。文部科学省は本年度内にも、練習時間や休養日のガイドラインを策定予定で、今後さらなる改善が進みそうだ。

 各教委によると、これまでほとんどの県、市で週1~2回以上の休養日を設けるよう呼び掛けていたが、指導の過熱化などにより「守られていない現状があった」(長崎県教委)という。近年は、長時間の活動や休養日の少なさが教員の多忙化の一因となり、生徒の健康や学習面からも問題視されていた。

 こうした実態を受けて文科省は1月、全国の教委などに対して適切に休養日を設けるよう通知。九州の各県市は実効性を高めるため、鹿児島県が本年度から毎月1回、部活動をせずに帰宅する「定時退校日」を学校ごとに決めるよう指導、長崎県は今月から、毎月第3日曜日を県内一斉の「ノー部活動デー」に設定した。北九州市も4月、全市一斉休養日を設けた。

 また、宮崎県は本年度、平日よりも活動時間が長くなりがちな土日に休みを設けるよう各校に通知。大分県も、中学では土日のいずれかを含めて週2日以上は休むよう定めた。

 福岡市は昨年3月に策定した「部活動指導のガイドライン」で週1日以上の休養日を設定。福岡県は「国のガイドラインを基に新たな対応を考える」とする。

 一方、熊本県内では小学校でも学校主体の部活動があり、県は2015年3月、18年度末までに地域活動の「社会体育」に移行することを決定。熊本市は各学校の判断に委ね、存続する場合は練習時間の短縮などを指導するという。

 名古屋大の内田良准教授(教育社会学)は「スポーツ科学、医学では競技力向上の観点からも、週2日以上の休息が必要といわれている。教育委員会は通知を出すだけではなく、きちんとチェック機能を果たさないと部活動の過熱は止まらないだろう」と話している。

=2017/09/14付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞社

最終更新:9/14(木) 10:13
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