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夢二「西海岸の裸婦」腰に布か 郷土美術館が幻の油彩画調査

9/15(金) 23:12配信

山陽新聞デジタル

 岡山県瀬戸内市出身の画家竹久夢二(1884~1934年)の幻の油彩画といわれ、昨年初公開された「西海岸の裸婦」(31~32年)の腰の部分に、布のようなものが当初描かれていたことが、科学調査で分かった。15日、所蔵する夢二郷土美術館(岡山市中区浜)が発表した。

 「西海岸の裸婦」は、晩年、新たな画境を求めて米国に旅立った夢二を現地で支えた日系人写真家宮武東洋(1895~1979年)の旧蔵品。同館が遺族から譲り受け、昨年7~10月に公開した後、吉備国際大文化財総合研究センター(高梁市)で保存修復と科学調査を進めていた。

 調査によると、エックス線写真には、裸婦の腰の部分に幅約10センチにわたって布のひだを描いた跡がくっきり。裸体画は当時の日本ではタブー視されており、夢二もほかの作品では下半身を描かないなど構図を工夫して避けている。

 「裸体を描くことへの葛藤があったのだろうが、布を消すことでストライプの背景に女性を横たえる斜めの構図をより引き立たせた」と小嶋ひろみ館長代理。竹久夢二学会長の高階秀爾大原美術館長も「日本を離れた夢二の大胆な挑戦がうかがえる貴重な作品だ」と話した。

 汚れを落とすなど修復を終えた「西海岸の裸婦」は、エックス線写真と共に同館で16日から12月10日まで公開される。月曜休館(祝日は開館し翌日休館)。

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